ラリージャパンでファンに応える勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 5月31日(日)、2026年WRC世界ラリー選手権の第7戦『ラリージャパン』が最終日を迎え、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合4位でフィニッシュを果たした。初日のトラブルから見事な挽回を見せ、スーパーサンデーでも貴重なポイントを獲得している。
パンクやコースオフに見舞われ大きく出遅れた金曜日のデイ1だったが、翌日の土曜日にはペースを取り戻し、徐々にいい流れに乗り始めていた。金曜日の夜、本番直前にコース状況を確認する『ルートノートクルー(本番直前のコース状況を確認し情報を伝える役割)』を務める元WRCドライバーのユホ・ハンニネンにアドバイスを求めたという勝田。「ただリセットしろ、リセットしろと言われました」と笑って振り返る。
「それが彼(ユホ)の強みなんです。1秒で気持ちをリセットできる。僕もそうしないといけない」と語った勝田は、この言葉で見事に気持ちを切り替えることに成功した。「リスクはありますが、日本のファンのためにもいい走りをしたい」と着実に総合順位を上げ、立て直しの足がかりを作ったのだ。
そして迎えた最終日、勝田は午前のステージでトップタイムをマークし、自身でも「自分がそのペースを持っていることはわかっていた」と、のちに自負した。また、スーパーサンデーでは力強い走りを披露し、沿道に詰めかけた日本のファンの大歓声にしっかりと応えてみせた。
最終日を終え、勝田は今回のラリージャパンをこう振り返った。「リザルトとしては4位ということで、あんまり個人的には望んでいた結果ではないというのが正直なところです。金曜日のパンクから始まってというところを考えれば、悪くない挽回だったかなと思っています」と初日の悔しさを滲ませつつ、以降の修正には納得の表情を見せた。
一方で、好ペースを見せていた最終日のパワーステージについては「なんとかプッシュして取りたいなと思ったんですけど、思った以上にタイヤをうまく温めることができなくて。そこが響いちゃったかなという感じですね」と、コメント。納得いかない部分があったようだが、1.1秒差の2番手タイムでボーナスポイントを獲得した。
また、熱い声援を送り続けた日本のファンに対しては「感謝とともに申し訳なく思う気持ちが強いですね今は。もちろんポディウムに乗れなかったこと、優勝できなかったことは残念ですけど、まだ自分の夢が続くということで、来年しっかりと強くなって帰ってきて、皆さんに印象付けたいなと思います」と、母国でのリベンジを誓っている。
今年のラリージャパンは5月開催であり、まだシーズンを折り返したばかりだ。これから続くグラベル連戦でのチャンピオンシップ争いに向けて、勝田はこう意気込んだ。「しっかりと取れるところでポイントを取って、行けるところで攻めてという、自分のアプローチを変えずに戦っていけば、しっかりとシーズンを通して戦えると思うんで。最後までチャンピオンシップタイトルの希望が消えないように、ずっとしっかりと粘って、取れるところで取って、頑張りたいと思います」
母国戦での悔しさをバネに、次戦以降の勝田の猛追に期待がかかる。
[オートスポーツweb 2026年05月31日]