世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の日本本部=東京都渋谷区 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令請求について、最高裁第3小法廷(渡辺恵理子裁判長)は、解散を命じた東京地、高裁決定を支持し、教団の特別抗告を棄却する決定をした。22日付。教団への解散命令は「信教や結社の自由を保障した憲法に違反しない」と判断した。裁判官4人全員一致の意見。
民法上の不法行為を理由に宗教法人に解散を命じた司法判断が最高裁で確定したのは初めて。安倍晋三元首相銃撃事件を機に文部科学省が請求した裁判は2年8カ月を経て終結した。3月の高裁決定で既に命令の効力が生じており、引き続き教団の清算手続きが進められる。
同小法廷は決定で、教団は長期間にわたって献金勧誘を継続的に行い、多くの人に極めて多額の財産的、精神的損害を与えたと指摘。教団は組織的に関与しており、宗教法人法が解散理由に規定する「法令に違反して、著しく公共の福祉を害する行為」をしたことは明らかだと述べた。
その上で、今後も信者らにこうした献金勧誘を行うよう求めるおそれがあり、「解散し、法人格を失わせることが必要かつ適切で、他に実効性のある手段はない」と判断。命令によって宗教上の行為に支障が生じても間接的なものにとどまるとし、「解散命令は教団や信者らの精神的、宗教的側面に及ぼす影響を考慮してもやむを得ない」と結論付けた。
文科省は2023年10月に解散命令を請求。地裁は昨年3月、解散命令を決定し、高裁も今年3月に教団の即時抗告を棄却した。教団は特別抗告と併せて許可抗告を申し立てたが、3月末に却下された。
最高裁は5月、教団を巡る過去の発言を理由に同小法廷の沖野真已裁判官を審理から外すよう求めた教団の忌避申し立てを却下したが、沖野裁判官は今回の審理に関与しなかった。