『脱スマホ術 「何もせず1日が終わった」がなくなる』戸田大介 ダイヤモンド社 「やるべきことがあるのに、ついSNSや動画アプリを見すぎてしまう」という皆さんの中には、「このままではいけない」と自分を責めてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、これはどうしたって仕方のないことだと言えます。なぜなら、「そもそも人の脳は目の前の快楽を選びやすく」「スマホは強い快楽をいくらでも生むことができて」「現代人はスマホを開けば、いつでもその快楽にアクセスできる」からです。
けれど、スマホ時間を減らすのに効果的な方法はすでに見つかっているそうです。『脱スマホ術 「何もせず1日が終わった」がなくなる』は、そうしたスマホ依存の対策を明らかにするとともに、スマホ時間を有意義なことへと使うためのワザについて記した一冊。著者の戸田大介氏は、開発したアプリ『継続する技術』『集中』が累計ダウンロード数1000万を超えるヒットとなっており、本書ではユーザー500万人の人生を前に進めた方法が惜しみなく公開されています。
本書の特徴といえるのが、ストーリー仕立てになっている点。主人公の会社員・山口二郎はアプリの開発を志してプログラミングスクールに入ったものの、1年経ってもその夢は叶わず。スクール自体は卒業したものの、仕事以外はスマホを見るだけの日々が続き、アプリ開発は先延ばしになっていました。しかし、山形県尾花沢市の実家に帰省した際、プログラミングにも詳しい農家の叔父から「先延ばしにする原因」や「集中力を自在に引き出す方法」「集中力をキープする方法」「挫折の原因をなくす方法」などについて教えを受けることで、次第に自身の行動が変わっていきます。
本書で重要なワードとなるのが「夏休み最終日エフェクト」というもの。「夏休みの最終日だけ宿題に対してすごい集中力が出せる」効果のことで、これを日常生活においてどのように引き出せばよいのかがひとつの大きなテーマとなっています。
たとえば、「ついスマホを見てしまう」という状態を減らしたいなら、SNSサービスの運営会社がユーザーにされたくないことをおこなうのが効果的。「自動再生をオフにする」「作業中だけでも通知をオフにする」「物理的にスマホを遠くにしまう」などのほかにも、本書ではさまざまな対策が示されています。これらはまさに、ユーザーの行動を調査・分析してきた戸田氏だからこそ明かせる策だと言えるでしょう。
今の時代、スマホを完全に断ち切ることは難しいですし、そうする必要もありません。15歳でスマホを持つとして、平均寿命の84歳まで毎日5時間スマホを見るとすると、一生でスマホに費やす時間は合計約14年。その時間を減らして有意義なことに費やせるのであれば、本書のワザを取り入れてみる価値はあるのではないでしょうか。今日から取り入れられる「脱スマホ術」を知りたい人はぜひ一読してみてください。
[文・鷺ノ宮やよい]
『脱スマホ術 「何もせず1日が終わった」がなくなる』
著者:戸田大介
出版社:ダイヤモンド社
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