各車がタイヤから水しぶきを上げてスタートするなか、オープニングラップを制したのは浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)だ。ポールスタートの高橋巧(Honda HRC)は2番手に下がったものの、11周目にトップを奪い返した。
予選3番手のElf Marc VDS Racing Team/KM99は転倒により上位争いから離脱。3番手は混戦模様になるが、その一角を担っていた野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)が130Rで転倒。直前に130Rで白煙を上げたマシンがあり、ほかにも同じコーナーで転倒するライダーが相次いだことからセーフティカー(SC)が導入された。
この時点で2番手にはマーカス・ライターベルガー(BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM)が浮上。AutoRace Ube Racing Teamのシルヴァン・ギュントーリは5番手に後退していたが、SC解除後に3番手まで順位を戻している。
各車が2回目のピット作業を終えると、トップはHonda HRCで変わらず、2番手にはAutoRace Ube Racing Teamが浮上している。走行を重ねると、現役引退を発表している中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が3番手に上がってきた。
レース折り返しの残り4時間ごろ、EWCレギュラー参戦組のF.C.C. TSR Honda Franceのマシンが西ストレートでストップし、ピット作業ののちコースに復帰した。その数周後、トップ5台が3回目のルーティンピットを完了。各車がおよそ20秒間隔で並び、順位はこう着状態になるかと思われたが、中須賀からマシンを引き継いだ3番手のジャック・ミラーが2番手のAutoRace Ube Racing Teamよりも2秒以上速いラップを重ね、104周目にオーバーテイクする。
約34秒先を走るトップのHonda HRCはそれに反応するようにペースアップし、2番手ミラーが約28秒差まで迫ったところで互いにピットタイミングを迎えた。そしてHonda HRCが高橋に、YAMAHA FACTORY RACING TEAMがアンドレア・ロカテッリにライダー交代したあとも、静かな首位攻防戦は続く。
169周目、2番手のYAMAHA FACTORY RACING TEAMはトップから約20秒差で最後のピットインを行い、ロカテッリにラストスティントを託す。その3周後にHonda HRCもピット作業を行い、2番手との差をキープしたままトップで高橋を送り出した。
表彰台争いは、猛烈な勢いで追い上げてきたマイケル・ファンデルマーク(BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM)が3番手のAutoRace Ube Racing Teamのギュントーリをパス。その後、AutoRace Ube Racing Teamにはピット作業違反による10秒ストップ&ゴーのペナルティが科されている。
波乱が起きたのは残り約34分。逆バンクコーナーで転倒したマシンを回収するためにこの日3度目のSCが導入されたが、今回は間隔を開けて2台のSCが先導を開始する。走行位置の関係でトップのHonda HRCと2番手のYAMAHA FACTORY RACING TEAMが別のグループに分断され、その差は1分40秒以上まで拡大した。
2位には昨年からの継続トリオであるミラー、ロカテッリ、中須賀のYAMAHA FACTORY RACING TEAMが続き、中須賀の鈴鹿8耐ラストランを表彰台で飾った。3位には終盤に強力な走りを見せたBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが入った。
4位は最終盤に逆転劇があったYART Yamaha Official EWC Teamで、ペナルティを消化したAutoRace Ube Racing Teamが5位となっている。
SSTクラスは大会をとおして強さを見せたNCXX RACING with RIDERS CLUBがクラス優勝を飾り、2回目のSC導入とピットストップのタイミングが重なってレース前半下位に沈んでいたTeam Étoileは、終盤に向けて追い上げを見せてクラス2位を獲得した。続く3位にはWójcik Racing Team #77 SSTが入っている。
また、EXPクラスでは総合7位に食い込んだTeam SUZUKI CN CHALLENGEがクラス優勝し、2位にHonda Hamamatsu ESCARGOT RT with DREAMO、3位にはHonda Tochigi Racing & Koyokai Dream Racingが続いた。