「お金が貯まらない」のは意志が弱いからじゃない!大学教授が教える“性格別”貯金術とムダ遣いを防ぐ「買わない脳」のつくり方

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2026年09月06日 09:00  週刊女性PRIME

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科学が証明!お金の貯め方

「今年こそお金を貯めよう」と決意しても、節約が長続きしない、つい買い物をしてしまう、頑張っているのに預金残高がなかなか増えない……。そんなとき、「自分は意志が弱いから」と考えてしまいがちだが、貯蓄が続かない原因は、必ずしも意志の弱さにあるわけではない。

「貯まらない」は意志とは無関係?

「脳や心の働きは、意志よりも環境に強く影響されます。だから、頑張って自分をコントロールするよりも、自然と貯まる環境をつくってしまうことがポイントになります」

 そう話すのは、明治大学教授の堀田秀吾さん。

 つまり、貯蓄に必要なのは気合や根性ではなく、自分の性格に合った方法を選び、ムダ遣いをしにくい行動を身につけ、最後は自動的に貯まっていく仕組みをつくることなのだ。それはハーバードやオックスフォード、スタンフォードといった名門大学の脳科学、心理学、行動経済学の最新の研究でも明らかにされているという。

まずは「自分に合う貯め方」を知る

 貯蓄を始めるなら、いきなり「毎月○万円貯める」と決めるよりも、まず自分がどんな性格なのかを知ることから始めたい。心理学では、人の性格を大きく5つの傾向に分ける「ビッグファイブ」という考え方があり、貯蓄についても、自分の性格に合った方法を選ぶことで、目標達成を後押しできるという研究がある。

 例えば、外向性が高く、人との交流が好きな人なら、ひとりで黙々と貯めるより、共通の趣味を持つ友人と一緒に貯金に挑戦するなど、人とのつながりを利用する方法が向いている。一方、協調性が高く、他人への思いやりが強い人は、「家族のため」「誰かの役に立つため」など、誰かのためになる目標を設定するとやる気が出やすい。

 誠実性が高く、計画的に行動する人なら、毎月決まった額を自動的に積み立てるなど、ルールを決めてしまうのが効果的。反対に、不安を感じやすい神経症傾向の人は、最初から大きな目標を掲げると負担になりやすいため、買い物のたびに少額を貯めるなど、小さな成功体験を積み重ねる方法がいい。

 そして、新しいことや変化が好きな開放性のある人は、旅行や趣味など「楽しみ」のために貯めたり、ゲーム感覚で進捗を記録したりすると続けやすい。

「大切なのは、万人にとっての正解を探すことではなく、自分の性格と相性のいい方法を選ぶこと。無理な方法では続きませんが、自分に合った方法なら、貯蓄への意欲も高まりやすくなります」(堀田さん、以下同)

次は「買わない脳」につくり替える

 自分に合う貯め方がわかったら、次に取り組みたいのが、そもそもお金をムダに使わないための工夫だ。ポイントになるのが、「お金を使った」という実感を持つこと。クレジットカードやキャッシュレス決済は便利な半面、現金のように財布からお金が減っていく感覚が弱く、つい余計なものまで買ってしまいやすい。

「現金で支払うと、お金が減ることと買い物が同時に起こるので、『支払いの痛み』を感じやすくなります。逆にカードなどでは、支払いと実際にお金が減る感覚の結びつきが弱くなるため、浪費につながりやすいのです」

 使いすぎが気になるなら、現金払いに戻したり、あらかじめ使う金額だけを入金したプリペイドカードを利用したりするなど、「いくら使ったか」が目に見える方法に変えてみよう。また衝動買いをしそうになったときは、欲しいものを目の前にしたまま「買うか、買わないか」と考えるのではなく、買ったあとの現実と、買わずにお金を残した未来を比べてみるのも手だ。

「欲しいと思った瞬間は、その商品を手に入れたよい未来だけを考えてしまいますが、そこで少し立ち止まり、『買ったけれど、ほとんど使っていない』と予想した現実と、『そのお金を残して、1年後に別のことに使っている自分』を比べてみるのです」

 こうして未来と現実を頭の中で比べるだけでも、衝動的な欲求から少し距離を置くことができるという。

 また「せっかくお金を払ったのだから」と、使っていないサブスクなどを解約できないこともあるだろう。すでに支払ってしまい、取り戻せないお金は「サンクコスト」と呼ばれるが、これはいわば「もったいない」という気持ちに縛られている状態。

 過去に払ったお金が惜しいからと、これからも払い続ける必要はない。大切なのは、「これまでいくら払ったか」ではなく、「これからもお金を払う価値があるか」で判断することだ。

そして頑張らなくても貯まる仕組みを

 自分の性格に合った方法を選び、ムダ遣いを防ぐ工夫を取り入れたら、最後に欠かせないのが、意志に頼らなくてもお金が残る仕組みづくりだ。

「貯蓄の習慣化には、仕組みづくりが欠かせません。給与口座から自動的に天引きして貯蓄する方法は、その代表です」

 旅行用、老後資金、家電の買い替えなど、お金に用途別の名前をつけて口座を分けるのも有効。目的が明確になると、「何となく貯める」よりも目標を意識しやすくなり、達成に向けて行動しやすくなる。

 貯蓄の成果を通帳やスマホなどで記録し、「これだけ貯まった」という変化を目に見える形にすることも大切。小さな成功を実感できれば、「自分にもできる」という自信につながり、次の行動を続ける力になる。

「貯蓄は、遠い将来の大きな目標だけを見ていると、なかなか達成感を得られません。大きな目標と同時に、身近な小さな目標も持ちましょう。まずは今月はこれだけ残せたという小さな達成感を味わうこと。それが次の一歩を生み、また貯めようという気持ちにつながっていきます。貯蓄を苦しい我慢から、できたことが目に見える習慣へ─。その感覚をつかめれば、預金残高は少しずつ変わり始めます」

教えてくれたのは堀田秀吾さん

明治大学教授。言語学博士。シカゴ大学博士課程修了。心理言語学、法言語学、コミュニケーション論を専門とし、学術的な知見を「今日から使える知恵」に翻訳することをライフワークとし、著書は70冊を超える。

<取材・文/百瀬康司>

週刊女性2026年9月8日・15日号

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