■あのポーズ、ビン牛乳の形状に理由があった
11月26日は「いい風呂の日」ですが、実は「ビン牛乳の日」でもあるのです。
銭湯などでおなじみのビン牛乳ですが、飲む時にはついつい腰に手を当ててしまいませんか? あのポーズ、実は根拠があるのです。
伊勢で大正8年から牛乳を作り続ける山村乳業さんによると、腰に手を当ててしまうのには「牛乳ビンの飲み口」に理由があるそう。
牛乳ビンはその飲み口の形状ゆえ、飲むときに鼻に当たってしまいがち。そのため、ビンだけを傾けるのではなく、体ごとのけぞらせて上向きになったほうが飲みやすくなるのです。その際、上体を支えるために思わず腰に手を当てている、というわけなのです。なるほど。
お風呂上がりの「あるある」ポーズですが、言われてみると確かにその通り。
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さらに細かく言うと、足は肩幅くらいに開いた方が上体は安定しますし、手の支え方も親指を上にした方がより支えやすくなります。その際、手はわき腹ではなく腰にしっかり当てるのがポイント。
人体構造的には、目線を45°上方にすると無理なく体がのけぞります。
<ビン牛乳を飲むポーズ まとめ>
・足は肩幅くらいに開く
・腰に添える手は親指が上
・添える手は脇腹ではなく背中側(腰)
・目線を45°上方にする
■ビン牛乳が絶滅してしまう? 新たな役割へ
そんなビン牛乳、最近ではめっきりその数を減らしてしまっているそう。
その一番の要因は紙パックの台頭。ビンそのもののコストや洗浄や回収・運搬のランニングコストが多くかかることから、大手メーカーはビン入りの飲み物の販売を終了させる方向に動いているのが現状。キャップの役割をする紙栓の製造元の減少なども課題のようです。
しかしビンは鮮度や風味を保つ上では科学的にも優位であり、実際にビンの方がおいしいと感じる人が9割以上という調査結果もあります。
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確かにあのガラスの口触りや飲み口から漂う香りはビン牛乳ならではですよね。
山村乳業ではパスチャライズ殺菌と呼ばれる低温長時間殺菌を用いるため、牛乳のタンパク質が熱変性しません。実際に飲んでみましたが、たしかにいわゆる“牛乳が苦手な人が感じる香り”が出ない仕上がりになっていて、乳製品の甘さや良い風味が保たれていると感じました。こうした牛乳本来の美味しさを保つうえでも、ガラスビンはまだまだ役割が大きいと言えそうです。
ビン牛乳は戦後の栄養を支え続けてきた役目から、令和では温泉や銭湯などで「リッチな体験」を得る飲み物として新たな役割を担い続ける方向になると見られています。
■銭湯とのコラボ企画も開催
東京・高円寺の小杉湯、原宿の小杉湯原宿では、11月25日〜12月1日まで山村乳業とのコラボ企画を開催。名物の「ミルク風呂」が「特濃ミルク風呂」として通常の倍のミルク成分が入ります。間近でミルク風呂の素を入れる様子を見せてもらいましたが、いつもよりひときわ強く甘い薫りが湯船に漂っていました。
もちろん、ビン入り乳製品をお風呂上がりに楽しめるよう販売もされています。
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さらには数種類の牛乳瓶の紙フタがゲットできる「牛乳瓶ノ蓋」ガチャも設置。未使用の牛乳瓶の紙フタは、アンティークな雰囲気漂うアイテムとして活用できそう。1960年代の超レアなデッドストックも入っているそうですよ。
■腰に手を当てて牛乳飲もう
さて話を戻すと「いい風呂の日」はともかく、なぜ「ビン牛乳の日」が11月26日なんでしょうか。どうやら、2本のビン牛乳(11)が風呂(26)に寄り添うに並んでいるからなのだとか。なるほど!
お風呂上りの牛乳は格別・至高の飲み物。是非みんな、腰に手を当てて喉を鳴らそうではありませんか。