住友化学、ベア1万円=経団連会長会社、過去最大赤字でも
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2024年06月15日 09:01 時事通信社
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住友化学が、2024年春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)を1万円とすることで労働組合と妥結したことが14日、分かった。定期昇給分を合わせると5.5%(1万9400円)の賃上げになる。同社は24年3月期連結決算で過去最大の赤字を計上したが、賃上げの旗振り役を担う経団連会長会社としてベア実施が必要と判断した。
妥結は6月上旬。同社は24年3月期、医薬子会社の不振や石油化学事業の低迷で、過去最大となる3118億円の純損失を計上していた。ただ、リストラも含む抜本的な構造改革を講じる方針で、25年3月期は黒字に転換する見通しを立てている。
24年春闘では物価高や人手不足を背景に、満額回答や、労組側の要求を上回る賃上げの回答が大手企業を中心に相次いでいる。同社の十倉雅和会長は経団連の会長を務めており、構造的な賃上げの実現に向け、ベアの重要性を強調していた。
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