大阪の関西テレビ(カンテレ)はきょう22日午後、大多亮社長の定例会見を行った。中居正広とフジテレビをめぐる一連の問題で、大多社長は渦中の存在。一連の経緯を踏まえ、会見ではカンテレ自社の記者が質問に立つ異例の展開となった。
【写真】頭を抱える姿も…中居正広問題で謝罪したカンテレ・大多亮社長 この問題をめぐっては、1月17日にフジテレビ港浩一社長が、定例会見を前倒しする形で会見を実施。しかし、参加は記者会加盟社やテレビ局の記者に限られ、動画撮影が認められないなど、報道としてのあり方が問われた。
カンテレの定例会見も関西放送記者会が主催するが、今回は、ORICON NEWSなどのウェブメディア、テレビ各局も受け入れた。質疑応答への参加や、動画撮影も可能となった。「拒まず」の姿勢で、出席は27社だった。
大多社長が視聴率実績などの定例報告を冒頭行ったのをのぞき、ほぼ全てこの問題に関する質疑応答。2時間超に及んだ。
この対応について、大多社長は「多くの質問が出るだろうと思っていましたので、私の考えとして、カンテレの社長会見は、聞きたいことがあれば、こういう形が望ましいと思ったということです」とし、「フジテレビの会見がどうこうということではない」と加えた。「誠実に回答するため?」と記者に聞かれると、「そういうことです」と答えた。
プライバシー保護の観点から、生中継は全社が行わないことで一致。ただし「関西テレビの社員・スタッフに届くように」「一番社員に伝わる方法」(大多社長)として、社員に向けては動画配信され、視聴環境が整えられた。
さらに、カンテレ自身の記者も「報道」として、「性接待が本当に行われていないと言えるのか?組織的にこれまで何十年にわたってなかったと大多社長が自信を持って断言できるのか?」などと鋭く質問。大多社長は「私が知る限り、上納、献上というのは、聞いたことがない」としつつ、「今こそしっかり調べてもらうことが、テレビの制作を含め、今一番大切な局面」と答えた。
■フジテレビ・中居正広をめぐる騒動
昨年末に一部週刊誌が、中居と女性との間に2023年6月ごろトラブルがあり、高額な示談金で解決していたと報じた。今年に入り、1月9日、中居は声明を発表。トラブルがあったこと、示談が成立・解決していることは事実と説明した。
フジテレビの社員の関与があったとも報じられている。フジテレビ港社長は17日の会見で騒動を謝罪するとともに、この問題に関して今後、第三者の弁護士を中心にした調査委員会を設置する意向を示した。
また、カンテレ大多社長は、昨年6月に現職に就任するまで、フジテレビ専務取締役を務めており、渦中の人物として名前が挙げられている。
騒動は収まりを見せず、フジテレビのCMが相次いで差し替えとなっている。中居がレギュラー番組は、次々と終了の対応がとられている。