旧安倍派担当者、聴取応じる方向＝衆院予算委、日程を協議

　自民党は１７日の衆院予算委員会理事会で、旧安倍派の裏金事件を受けた参考人招致を巡り、会計責任者だった松本淳一郎元事務局長が同委の聴取に応じる方向で検討していると野党に伝えた。野党は週内にも実施したい考え。日程や聴取場所、公開の可否などについて、与野党は協議したが結論は出ず、松本氏の意向を踏まえて１８日に改めて議論する。

　予算委は先月末、松本氏の参考人招致を野党の賛成多数で議決した。しかし、松本氏は安住淳委員長（立憲民主党）の２度にわたる出席要請を拒否。立民が２０２５年度予算案の審議日程に絡める構えを見せたため、自民党の森山裕幹事長らが松本氏サイドに働き掛けていた。

　松本氏は既に有罪判決が確定している。安住氏によると、聴取について「委員会の場ではない形」を希望。自民幹部は国会の外で非公開になるとの見方を示した。

　安住氏は記者団に「今週か来週に聴取を実現したい」とした上で、「社会的制裁を受けているから十分配慮しながら対応したい」と語った。与党筆頭理事の井上信治氏（自民）は松本氏側と接触していると明かし、「詳細を詰め切れていないので（野党に）１８日まで待ってもらいたいと伝えた」と記者団に語った。