政府の核禁会議不参加「残念」=ノーベル平和賞の日本被団協など

21

2025年02月18日 20:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

箕牧智之さん(写真左)と佐久間邦彦さん
 政府が核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加を見送る方針を決めたことに、被爆者でつくる日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員らからは18日、「あり得ない」「残念だ」と失望の声が上がった。

 日本被団協の代表委員で、広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)理事長の箕牧智之さん(82)は「昨年ノーベル平和賞をもらい、今年は被爆80年という絶好の年なのに悔しい」と肩を落とした。他の代表委員と共に先月、石破茂首相に直接要請したばかりで、「参加しないなんてあり得ない」と落胆を隠せなかった。

 もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(80)も「納得できないところが多い」と不満をあらわに。「核兵器をなくそうという考えを堂々と言うことが世界からの信用を得られるのに、残念だ」と話した。

 同県の湯崎英彦知事は「被爆者が少なくなっており、世界の安全保障環境も厳しくなっているからこそ、核兵器廃絶への取り組みを強めていかなければいけない」と強調。引き続きオブザーバー参加を要請していく考えを示した。広島市の松井一実市長は「被爆地の願いに背くものだ」とコメントした。

 日本被団協は同日、「極めて残念だ。核兵器と人類は共存できない」とする田中熙巳代表委員(92)の談話を公表。政府に対し「条約を国会で議論し、一日も早く署名、批准すべきだ。核のない世界に向け、先頭に立って活動することを願っている」と訴えた。日本被団協は、締約国会議に役員を務める被爆者2人を派遣する予定。 

このニュースに関するつぶやき

  • 残念、でなく、腹立たしい!
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(19件)

ニュース設定