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警察庁は29日、カンボジア国家警察との共同捜査により、同国北西部で少なくとも日本人20人を拘束したと明らかにした。カンボジア警察は日本人がいた建物でパソコンやスマートフォンを押収しており、警察官をかたって日本にうその電話をかける特殊詐欺の拠点だった疑いがある。警察庁は、カンボジア当局と協力して経緯を調べる。
警察庁によると、日本人が拘束されたのはタイ国境に近いポイペトにある拠点で、事務所と4階建ての簡易宿泊施設があるという。
愛知県警が、警察官をかたった特殊詐欺の拠点があるとの情報を入手し、外務省を通じ現地当局に拘束を要請。現地時間の27日に現地警察が拠点に踏み込んだ。
拘束された日本人は既に首都プノンペンの収容施設に移送されたという。「マネーロンダリング(資金洗浄)の容疑がある」などとうそを言ってだましていたとみられる。
全体で約30人が拘束されたとの情報もあり、警察庁は情報収集を進めている。今後、押収された通信機器を解析して日本国内の詐欺の容疑を固め、日本への移送についても協議する。
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警察官をかたった詐欺は国内の各地で相次いでいる。相手方に「捜査対象になっている」とうそを言い、資金調査などの名目で現金をだまし取る手口が確認されている。
警察庁によると、日本人を狙った詐欺の拠点として2019年以降、東南アジアで14カ所が摘発されている。【山崎征克】
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