『ミヤネ屋』5代目MCの読売テレビ・西尾桃アナウンサー (C)ORICON NewS inc. 読売テレビの西尾桃アナウンサー(24)が今春、同局制作・日本テレビ系の情報・ニュース番組『情報ライブ ミヤネ屋』(月〜金 後1:55)の5代目MCに就任した。入社3年目にして全国ネット生放送に毎日臨み、ベテラン・宮根誠司アナの隣で冷静なアナウンスを披露する胸の内とは。フレッシュな本音を聞いた。(インタビュー前編)
【全身ショット】西尾桃アナ『ミヤネ屋』スタジオで青のロングスカート姿――澤口実歩アナの後任として『ミヤネ屋』に登場して、2ヵ月になります。
【西尾】 いやぁ、慣れないですね(笑)。やっぱり日々別の出来事が起こるし、それに対する対応の仕方も毎日違うので、これができるようになったと思ったら、やっぱりこれできなかったなと、反省しっぱなしの毎日です。しっかりしていると見ていただいているなら、よかった!本当は心臓バクバクです(笑)。でも、私の緊張や不安が見えると、視聴者の皆さんにも情報が入りにくくなってしまうので、落ち着いてアナウンスするよう心がけています。
本心は、何の事件も事故も起こらずに、世の中が平和であればいいなと(笑)。とはいえ、そうはいきません。スタッフや共演者の方がサポート体制をしっかり作ってくださって、原稿に丁寧にルビをふってくださったり、「聞いてくれたらこっちで頑張って調べるから」と声をかけてくださるので、そのおかげです。
――『ミヤネ屋』は今年7月、20年目に突入します。プレッシャーは大きいと思います。
【西尾】 やっぱりベテランの方が多いので、いきなりその輪の中に溶け込むのは、人見知りもあって不安だったんですけど、温かく受け入れてくださいました。仕事をしていて思うのは、仲の良さもそうですけど、マルチ(出演者用のモニター)とかを説明しやすく、分かりやすく作ってくださっているんです。「次はこうだよ」とメッセージが伝わってきて、心強く、とても助けられています。
そんな中で、自分がよくできたなと感じる日は正直なくて、毎日番組の最後にお辞儀をして、顔を上げた瞬間から、きょうここで噛んだなぁ、ここで宮根さんにフォローしていただいたなと、頭の中で大量の反省会がもう繰り広げられています(笑)。
生放送中はやっぱり宮根さんが道筋を作ってくれていて。たとえば、事件報道でどこが1番疑問なのか、視聴者の皆さんはここに興味があるだろうというところを、宮根さんがもう1回繰り返してくださったり、強調するようにコメンテーターの方に振ってくださったり、そういう伝え方の軸みたいなものを、そっと本当に宮根さんが温かく教えてくださってるなと実感しています。
宮根さんのすごいところを挙げたらきりがなくて。コメンテーターの方に渡されるボールも、その人に合わせて渡していたり、尺に限度があるなかで、どこをカットするかとか、脳内の計算の速さに本当に驚かされています。もう時間ないけど?…って思っても、絶対に収まるんです。きれいに着地させるか、ちょっと面白く終わるんですよ。その組み立てのスピードこそ、積み重ねから来る視点、瞬発力なんだろうなと尊敬します。(これまで視聴者として)何気なく見てたんですけど、横に立つとすっごいです。
――そうした中で、ここまでの手応えを聞かせてください。
【西尾】 手応え…ほぼない、ないんですけど(笑)。周りの方が優しくて、本当にありがたくて。点数で言うと…私にできていることは、40点ぐらいかな。先輩アナウンサーからは“場数が大事”だとアドバイスをいただきます。フリップの説明や速報の対応、どのタイミングで私がしゃべって、どのタイミングで宮根さんがしゃべるかみたいな、それはもう場数で覚えていくんだと。
そう考えると、しんどくはないんです。毎日、生放送が終わった後は力尽きるんですけど(笑)。番組中は常に頭をキュルキュルと回してるので、疲れはなくて、次どうしよう?次こう来るかな?こっちかな?みたいなのをずっと予測していて、その分ありえないぐらい一瞬で時間が過ぎます。
勉強すること自体が好きなので、新しい知識が増えるのも楽しいし。なので、今はできなかったことが大量にある状態、たくさん負けている状態なので、それをどう1個1個潰していこうかなと。それで、宮根さんの動きの予測が当たればうれしいし、外れると悔しい。日々飽きることがなく、悔しいながらに楽しんで過ごしています。ゲーム大好きなんで、思考がどうしてもゲーマーなんです(笑)。
■西尾桃(にしお・もも)
兵庫県宝塚市出身。大阪大学経済学部卒業後、読売テレビに2023年入社。趣味・特技は歌・カラオケ、ゲーム、アニメ鑑賞など。徹夜するほどのゲーマーで、YouTubeの読売テレビアナウンサーチャンネルではゲーム配信動画も人気。ニックネームは西尾、もも、ももやん。