鹿児島県で夜のはじめ頃にかけ「線状降水帯」発生の恐れ 土砂災害や河川の増水に警戒

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2025年06月09日 09:53  日本気象協会

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日本気象協会

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今朝(9日)は九州や四国を中心に雨が降り、未明には土砂降りとなった所も。この後も九州では1時間に30ミリ以上の激しい雨や1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、大雨の恐れ。鹿児島県では夜のはじめ頃にかけて線状降水帯が発生する恐れも。土砂災害や河川の増水に警戒してください。

鹿児島県で線状降水帯発生の恐れ

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今朝(9日)は梅雨前線の影響で、既に梅雨入りした九州や四国などを中心に雨が降っています。未明には長崎県島原市などで、1時間に25ミリ以上の強い雨が降りました。午前9時現在も、九州を中心に所々で雨雲が発達していて、雷雨となっている所もあります。鹿児島県屋久島町尾之間では、降り始め(昨日8日0時)から今日9日5時までの降水量が200ミリを超えました。

今日9日はこの後も、九州や四国では広く雨が降り、1時間に30ミリ以上の激しい雨や1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨の降る所がありそうです。特に九州南部の鹿児島県では、今日9日の夜のはじめ頃にかけて線状降水帯が発生する恐れがあります。明日10日から明後日11日にかけて総雨量が雨量が多くなり、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

九州や四国〜関東甲信も次第に雨に

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今日9日は九州や四国だけでなく、中国地方や近畿、東海、関東甲信にかけて雨の範囲が広がりそうです。中国地方や近畿は昼前から、東海や関東甲信も午後は次第に雨雲がかかってくる見込みです。今、雨が降っていない所でも、これからお出かけの方は雨具をお持ちください。

明日10日にかけても九州から関東甲信を中心に断続的に雨が降るでしょう。東北も夕方以降は次第に広く雨となりそうです。

昨日8日は九州北部と四国で梅雨入りとなりましたが、その他の地域でも梅雨入りが秒読みとなるでしょう。

線状降水帯とは

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線状降水帯とは、発達した雨雲が線状にどんどん発生して、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過・停滞することで作り出される、強い雨のエリアのことです。同じような場所で顕著な大雨が続くことから、甚大な災害が発生する恐れがあります。

線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。

線状降水帯が発生する時間や場所を、正確に予測するのは難しいため、いつ線状降水帯が発生しても避難できるよう、普段からの準備や心構えが必要です。事前にハザードマップにて、氾濫の恐れがある河川や、土砂災害の恐れがある所を確認しておきましょう。避難場所や避難経路を決める時に役立ちます。

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