
昨日30日の近畿は、兵庫県丹波市柏原(かいばら)で41.2℃を観測し、国内歴代最高気温を更新。その他の所でも、それぞれの地点の観測史上最高気温が続出し、記録的な暑さとなりました。今日31日も昨日と同じくらい気温が上がる見込みで、引き続き、熱中症に厳重な警戒が必要です。
昨日30日の近畿は観測史上最高気温が続出
昨日30日の近畿は、これまで経験のない記録的な暑さとなりました。
兵庫県丹波市柏原で41.2℃を観測し、国内の歴代最高気温を更新。その他にも、京都府福知山市で40.6℃、兵庫県西脇市で40.0℃の最高気温を記録し、近畿にあるアメダスの3地点で最高気温40℃以上の酷暑日となりました。また、近畿で気温を観測しているアメダス64地点中15地点(大阪府1地点、兵庫県8地点、京都府4地点、滋賀県2地点)で観測史上最高気温を更新しました。
観測史上最高とはならなかった奈良県でも7月の観測史上最高となった地点があったり、和歌山県では今年最高となる地点が出るなど、昨日30日は近畿全般にこの夏いちばんの暑さとなった上、観測史上でも記録的な暑さとなりました。
※「酷暑日」は日本気象協会独自でつけた名称であり、気象庁が定義しているものではありません。
今日31日も昨日と同じくらい気温上昇
近畿では、昨日30日夜から今日31日朝にかけてあまり気温が下がらず、気温が高めの朝を迎えました。さらに、日の出とともに強い日差しの影響でぐんぐん気温が上がり、すでに昼前の時点で大阪、京都、丹波市柏原(兵庫)など、35℃以上の猛暑日の所が続々と出てきています。
今日31日も、近畿は高気圧に覆われて、各地で強烈な日差しが降り注ぐでしょう。お出かけの際は、紫外線対策が必須です。ただ、気温の上がる午後は、所々で夕立となる可能性があるため、急な強い雨にもご注意ください。
最高気温は、昨日30日と大きく変わらない所が多く、京都で39℃、奈良38℃、大阪、豊岡(兵庫)で37℃くらいの予想です。今日31日も多くの所で体温超えの危険な暑さとなるため、気温の高い時間はできるだけ外出を控え、涼しい環境で過ごすなど、熱中症予防を心がけてください。
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プレクーリングで熱中症予防
熱中症対策の1つに「プレクーリング」があります。これは、屋外の作業などを始める前に、あらかじめ体を冷やしておくことで、作業中に体温が上がるペースを緩やかにする方法です。プレクーリングには、2つの種類があります。
1つは、体の内部から冷やす方法です。冷たい物を飲むことで、体の内部から冷やすことができますが、おすすめは「アイススラリー」です。スポーツ飲料と、凍らせたスポーツ飲料を、ミキサーで撹拌して作ります。微細な氷と液体が混ざっているので、液体だけを飲む時に比べて冷たさがゆっくりと体の内部に浸透します。水分だけでなく、塩分や栄養素も補給できますが、一度に大量に飲むと胃に負担をかけるので、少しずつ飲みましょう。1回に100グラム程度、数回に分けて飲むのがよいとされています。
もう1つは、体の外部から冷やす方法です。保冷剤などが体に接触するように作られたクールベストや、ファンのついた上着を着るのもおすすめです。また、水の入った器に手や足を入れて、10分程度、冷やすだけでもプレクーリングできますが、水温は10〜15℃が効果的で、温度が低すぎると血管が収縮してしまい、逆効果になります。他にも、休憩時間に椅子に座り、手足を水につけながら、スプレーで全身に水をかけて扇風機で風を送ると、脱水状態が軽減されます。
プレクーリングは、いくつかの方法を組み合わせて実施すると、より効果的です。暑い中での作業でも、できるだけ熱中症を防いでください。