世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者だった母親が教団側に多額の献金をしたのは違法な勧誘が原因だとして、東京都内の50代女性が5日、教団側に約1億3000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。女性側は「家族の生活が破壊された」と主張している。
女性側によると、母親は1986年ごろに教団に入信。89年以降、別の信者たちから献金を求められるようになり、女性の父親の退職金を勝手に提供し、自宅を教団側の借金の担保として差し出すなどした。父親の資産から総額約1億3000万円が失われたとし、勧誘に関わったとして信者4人にも賠償を求めた。
母親は2021年に83歳で、父親は24年に89歳で亡くなった。提訴後に記者会見した女性の代理人弁護士は「父親は老後、困窮した生活を送っていた。賠償請求が認められるべきだ」と訴えた。教団は「訴状が届き次第、内容を精査し対応を検討する」とコメントした。【安元久美子】
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