水ノ子島灯台(公益社団法人燈光会提供) 文化審議会(島谷弘幸会長)は24日、「水ノ子島灯台」(大分県佐伯市)や「光明寺」(京都府長岡京市)など8件の建造物を新たに重要文化財に指定するよう、文部科学相に答申した。近く答申通り告示され、重文の建造物は2605件(うち国宝233件)となる。
水ノ子島灯台は九州と四国を分ける豊後水道の孤島に立つ。岩礁上という厳しい立地条件に対応した独自の工夫が見られ、近代航路標識整備の展開を知る上で価値が高いとされた。
光明寺は法然の遺骸を荼毘(だび)に付した念仏三昧(ざんまい)院を前身とする浄土宗寺院。開放的な平面形式を持った本堂(御影堂)などの堂舎群は江戸中期以降に復興した浄土宗西山派の境内の様相を伝え、歴史的価値が高いとされた。
他に指定が答申された重要文化財は次の通り。
【新指定】小樽港防波堤施設(北海道小樽市)▽岩橋家住宅(秋田県仙北市)▽幸徳院観音堂(山形県米沢市)▽大山寺(千葉県鴨川市)▽斎尾家住宅(鳥取県北栄町)▽男木島灯台(高松市)
【追加指定】日本ハリストス正教会教団(東京都千代田区)▽スカイハウス(東京都文京区)。

光明寺本堂内部(京都府教育委員会提供)