新年を前に、撮影に臨まれる天皇、皇后両陛下と長女愛子さま=2025年12月23日、皇居・御所(宮内庁提供) 天皇陛下は1日付で、新年の感想を宮内庁を通じて文書で公表された。昨年は戦後80年の節目に当たり、先の大戦を思い起こしたとし、「我が国の平和の尊さに改めて思いを致すとともに、これまでの歩みを今後とも語り継いでいくことの大切さを心に刻みました」と振り返った。
戦争や紛争により、世界各地で多くの人々の命が失われていることに「深く心が痛みます」と述べ、「平和な世界を築いていくために、人々が対話を重ねながらお互いの理解に努め、協力していくことの大切さを感じます」と記した。
昨年も地震や豪雨などの災害が起き、物価上昇もあって「苦労された方も多かったことと思います」と案じた。「人々がお互いを思いやり、支え合いながら、困難な状況を乗り越えていくことができるよう願っています」とした上で、新年が「我が国と世界の人々にとって、希望を持って歩んでいくことのできる良い年となることを祈ります」とつづった。
天皇、皇后両陛下は1日、皇居で新年祝賀の儀に臨み、2日は皇族方と共に新年一般参賀に出席する。秋篠宮家の長男悠仁さま=筑波大1年=は両日とも初めて出席する。
両陛下は今年、東日本大震災15年に当たり、春に岩手、宮城、福島3県を復興状況視察のため訪れ、秋に熊本地震から10年を迎えた熊本県を訪れる方向で宮内庁が調整を進めている。全国植樹祭など、毎年出席する四つの主要地方行事は、愛媛、青森、高知、大阪各府県で行われる。

新年を前に、撮影に臨まれる秋篠宮ご夫妻と次女佳子さま、長男悠仁さま=2025年12月14日、東京都港区の秋篠宮邸(宮内庁提供)

新年を前に、撮影に臨まれる上皇ご夫妻=2025年12月16日、東京都港区の仙洞御所(宮内庁提供)

2026年の干支(えと)、午(うま)の伝統工芸品を見ながら歓談される天皇、皇后両陛下と長女愛子さま=2025年12月23日、皇居・御所(宮内庁提供)