昨季2025年はキャリア待望のチャンピオンまであと一歩に迫ったデニー・ハムリンに、まさかの悲劇が重なる事態に 2025年のNASCARカップシリーズで年間6勝の最多勝に輝き、キャリア待望のチャンピオンまであと一歩に迫ったデニー・ハムリンに、まさかの悲劇が重なる事態に。年明け1月4日の現地日曜夜に発生した火災により、所有する住宅が全焼。療養中だった75歳の父デニス・ハムリンを亡くし、母親であるメアリー・ルー・ハムリン(69歳)も重傷を負い、現在も治療を受けている。
アメリカ・ノースカロライナ州スタンレーにある両親居住の邸宅は、延焼の一報を受け地元ガストン郡とリンカーン郡の複数の消防署が出動。初期の火災対応に当たったルカ・リバーベンド消防署は、活動と並行してNASCARを代表するスター、ハムリンの両親であるメアリー・ルーさんとデニスさんの居住宅であると報告していた。
同消防署のFacebookページには、火災の様子を捉えた複数の写真が投稿されたが、当時より「複数の機関による対応に感謝いたします。被災されたご家族と、消防、GEM、警察の救急隊員のためにお祈りください。現場は現在も活動中です」と記されていた。
ハムリンは昨季2025年もジョー・ギブス・レーシング(JGR)の11号車トヨタ・カムリXSEをドライブし、年間最多勝を記録してポストシーズンに進出。また同時に父親が体調を崩していることを明かし、ラスベガス・モータースピードウェイで勝利し、最終“チャンピオンシップ4”への出場権を獲得した際には感極まった様子をみせていた。
この優勝はハムリンにとってキャリア通算60勝目となったが、フェニックス・レースウェイでの最終戦では終盤にコーションが出るまで圧倒的な強さをみせ、キャリア初のドライバーズチャンピオン獲得に最接近した。
この決勝レースウイークを前に、ハムリン自身はAP通信に対し「これが父に見せられる最後のチャンスだと確信している」と語っていたが、しかし最後はカイル・ラーソンの逆襲に遭い、残念ながら落涙の2位に終わっていた。
その言葉どおり父のデニスは体調が悪く、シーズンを通じてレース会場まで足を運ぶことができなかった。代わりに母のメアリー・ルーは息子とともに毎週欠かさず現場に姿をみせていた。
またオーバルトラックの場外では、共同オーナーを務める23XI(トゥエンティ・スリー・イレブン)レーシングの“神様MJ”ことマイケル・ジョーダンが、長きに渡ったNASCARに対する独占禁止法訴訟で和解している。
ハムリンはこれまでギブスの下でしかカップシリーズに出場していないが、父のデニスは息子のレーシングキャリアにおいて重要な役割を果たし、両親は彼のドライバーとしてのキャリア初期に資金を提供しただけでなく、ハムリン自身が語ったように、しばしば経済的なストレスや口論にも発展した。
それでもハムリンは2000年代初頭にギブスに見出され、JGRと契約するまでレースを続けるのに充分な資金を得てきた。
救急隊員が現場に到着した後、現地カロモント地域医療センターに搬送されたが、救急隊員が到着した際にふたりは家の外にいたという。その後、母のメアリー・ルーはアトリウム・ヘルス・ウェイク・フォレスト・バプティスト火傷センターに搬送され、現在も懸命な治療が続いている。
この住宅はハムリン自身が所有者となっており、午後6時(東部時間)過ぎに消防隊が到着した時点で家は炎に包まれており、その立地と周辺地域の水不足のため、鎮火までに2時間以上を要したという。
前述のとおり複数の消防隊が現場に駆けつけ消化活動に当たったが、火災の原因は依然として不明のままとなっている。
[オートスポーツweb 2026年01月06日]