岡野弘彦さん 短歌界の重鎮で宮中歌会始の選者も務めた歌人、岡野弘彦(おかの・ひろひこ)さんが4月24日、死去した。101歳だった。葬儀は近親者で済ませた。
1924年、三重県生まれ。国学院大在学中に民俗学者で歌人の折口信夫に師事し、短歌結社「鳥船社」に参加。68年、第一歌集「冬の家族」で現代歌人協会賞を受賞。宮内庁御用掛として昭和天皇の作歌を指南し、79年から2008年にかけ宮中歌会始の選者を務めた。国学院大教授や同大栃木短期大学長も歴任した。
歌集に「滄浪歌」(迢空賞)、「海のまほろば」(芸術選奨文部大臣賞)、「天の鶴群」(読売文学賞)、「バグダッド燃ゆ」(現代短歌大賞)など。「折口信夫伝」(和辻哲郎文化賞)などの評論も手掛けた。
88年に紫綬褒章を受け、98年に芸術院会員、13年に文化功労者に選ばれた。21年には文化勲章を受章した。