
アサヒ飲料などに所属する研究者らがScientific Reportsで発表した論文「Randomized trial of carbonated water consumption on snacking behavior, alcohol intake, and health indices in healthy Japanese adults」は、無糖の炭酸水を日常的に摂取することで、間食の頻度やアルコールの摂取量が減少する可能性を示唆する研究報告だ。
肥満をはじめとする生活習慣病の予防には、日々の飲食習慣を見直すことが欠かせない。カロリーゼロの無糖炭酸水は、お腹を膨らませて満腹感を与えたり気分をリフレッシュさせたりするため、間食やアルコールの代わりになるのではないかと期待されてきた。
しかし、実際に長期間飲み続けた場合に、実際の行動や健康数値にどのような影響があるのかについては十分に検証されていなかった。そこで研究チームは、間食や飲酒の習慣がある健康な成人を対象に、炭酸水の継続的な飲用がもたらす影響を調べる試験を実施した。
試験は、BMIが23.0以上30.0未満で、日常的に間食やお酒を楽しむ健康な日本人男女46人(20〜64歳)を対象に行われた。参加者を2つのグループに分け、一方には無糖の炭酸水を、もう一方には普通の水(無炭酸)を、それぞれ1日500gずつ12週間にわたって毎日飲用させた。期間中は食事や運動などの生活スタイルを普段通りに続けてもらい、日々のアンケートや定期的な身体測定、血液検査を通して身体や行動の変化を記録した。
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うち45人が試験を完了。12週間継続した結果、炭酸水を飲んだグループは普通の水を飲んだグループと比べて、飲食の習慣に良い変化が現れた。間食の頻度については、両群間の平均差として4週目で週あたり約1.39回、12週目で約1.49回の減少が確認された。また、1週間あたりのアルコール摂取量も12週目で群間差として約24.44gの減少が見られた。
これは、炭酸水による満腹感で食欲が抑えられたことや、ノンカロリーの炭酸水がお酒の代わりとして機能し、自然と間食や飲酒の機会が減ったためと考えられる。
こうした行動の変化に伴い、客観的な健康指標にも穏やかな改善が確認された。12週目において、炭酸水群の体重は無炭酸水群と比べ群間差で約0.72kg、BMIは約0.26kg/m2それぞれ減少した。また血液検査でも肝臓の負担を示す数値であるASTやALTが改善した。また、試験期間中に炭酸水が原因となる健康トラブルは発生しておらず、安全性も確認された。
ただし研究チームは、結果の解釈には注意が必要だとも指摘している。本試験は参加者数が限られた探索的な研究であり、炭酸の刺激は感覚的にわかってしまうため飲んでいる本人にも飲料の違いを伏せられず、間食や飲酒の量も本人の申告に頼っている。そのため、今回の結果は因果関係を立証するものではなく、より規模の大きい長期的な検証が必要だとしている。
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