
韓国では、今月の統一地方選挙で「投票所に投票用紙がない」という前代未聞の出来事が発生しました。これに対して、過酷な格差社会を一票で変えたい若者たちが全国で一斉に怒りの声をあげています。
「選挙違反だろ」
怒号が飛び交うのは韓国・ソウルの投票所。今月3日の統一地方選挙の際、全国91の投票所で投票用紙が不足し、投票が一時中断。投票を諦めざるを得ない事態になったのです。
選挙管理委員会が準備した投票用紙は全有権者の「50%」分ほど。過去に「余った用紙が不正選挙に悪用された」と指摘されたこともあり、印刷枚数を絞っていたというのです。
真相究明に向け、選挙管理委員会に捜査まで入る事態に。
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韓国 李在明 大統領
「主権行使に関する根本的な問題だと私も深く反省しています」
李大統領の支持率は急落し、ソウルではこの週末、2万人が抗議の声をあげるなど、戒厳令を経験した韓国社会で、再び民主主義が揺れています。
記者
「我々の一票を軽んじるなと、学生たちが怒りを表明しています。若者たちの危機感を感じます」
「参政権の侵害を糾弾する!糾弾する!糾弾する!糾弾する!」
怒りの最前線に立つのは若者たちです。先週、全国18の大学の学生会が一斉に抗議の声をあげました。
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学生
「若い世代は金銭的にも、物質的にも、機会的にも、すべての面で、韓国社会で少し不合理な扱いを受けています。一票は単なる紙ではありません」
「国が自分たちを無視しているようにしか見えません」
抗議活動は、同じく投票用紙が不足した南部の主要都市・大邱でも。
背景にあるのは若者たちの強い閉塞感です。先月の若者層の就業者数は前の年に比べ25万人以上減少。コロナ禍以来、最悪の雇用難に直面しています。
20代
「今が一番辛いです。私が望んでいた夢や希望のようなもの、未来に計画していたことが、これから叶えられないというのが漠然とあって」
「就職の枠が減ってしまい、仕事先を見つけるのに苦労しています」
「個人の努力が正当に報われるような社会に変わってほしいです」
さらに、こんなパフォーマンスまで。当選したばかりの30代の若手議員が着ているのは「喪服」。「韓国の民主主義」は死んだとして葬式を執り行ったのです。
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大邱広域市水性区 パク・セロム区議会議員
「国は若い世代にたった一点の誤差も許さない公正な競争を要求しながら、今回の事態を部分的なミスだと弁解しています。私たちには非常にずるくうつっています」
おととしの非常戒厳令の危機を市民の力で乗り越えた韓国。その経験があるからこそ、若者たちは一票の尊厳を守るために闘っています。
