中皮腫新薬の安全性確認=マイクロRNAでがん老化―広島大
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2026年06月19日 15:02 時事通信社

アスベスト(石綿)が原因で肺を包む胸膜に生じる「悪性胸膜中皮腫」の新たな治療薬について、広島大などの研究チームが初期段階の臨床試験(治験)を実施し、安全性を確認したと発表した。遺伝子の働きを制御する「マイクロRNA」を有効成分とする治療薬で、研究チームは2030年代初めの薬事承認取得を目指しており、28年ごろに少数の患者を対象にした治験を海外で開始する予定。
悪性胸膜中皮腫は進行した状態で見つかることが多く、手術や抗がん剤などによる治療が行われているが、完治例はほとんどないという。国内の患者数は、30年ごろをピークに年間約3000人に達するとの予測もある。
広島大大学院の田原栄俊教授らのチームは、がん細胞の老化を促す働きを持つマイクロRNAのうち、悪性胸膜中皮腫の組織内で減少しているものを特定。マウスによる実験で腫瘍の増殖が抑制され、生存率も上がることを確認した。
治験では22〜25年、患者9人に容量を変えて胸腔内に直接投与。うち4人には4週間隔で最大3回投与したが、いずれも重大な副作用は確認されなかった。一部では、腫瘍の増大が抑えられたという。
田原教授は「今回のような局所投与に加えて全身投与でも有効性が確認されれば、他のがんへの応用も十分に期待できる」と話している。
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