2026年シーズンをもってのレーシングドライバー引退を発表したマイク・コンウェイ 10月6日、トヨタ・レーシングのドライバーとして2014年から長年活躍してきたマイク・コンウェイが、自身のSNSで2026年シーズン限りでのレーシングドライバー引退を発表した。かつてホンダF1のテストドライバーを務めたりと日本にもゆかりの深いドライバーがキャリアに終止符を打つ。
イギリス出身のコンウェイは、フォーミュラでステップアップを続け、2006年にはGP2に参戦。ホンダF1のテストドライバーも務めた。2009年からはアメリカに活動の場を移し、インディカー・シリーズに挑戦した。2013年からはスポーツカーレースにも参戦を開始し、2014年には世界耐久選手権(WEC)に参戦するトヨタに加入している。
それからはトヨタの主軸として挑戦を続け、チーム在籍中、2021年と2026年のル・マン24時間レース優勝を含むWEC通算20勝を挙げたほか、2019-20年と2021年にはチャンピオンを獲得した。
2024年、2025年はトレーニング中に事故で骨折するなど順風満帆ではないシーズンが続いていたが、そんなコンウェイが10月6日、突然のレーシングドライバー引退を発表した。自身のSNSに動画を掲載したコンウェイは「皆さんに伝えたいことがある。今シーズン限りで、プロのレーシングドライバーを引退することにした」と明かした。
「これまで本当に長い道のりだったけど、その過程を誇りに思っているよ。山あり谷あり、さまざまなカテゴリーを経験してきた。8際のときに、父と『やってみようか』と始めたのがきっかけで、それからフォーミュラ・ルノー、F3、GP2、最高の経験だったF1のテストとステップアップして、アメリカへ行き、スポーツカーレースに挑戦してきたんだ」とコンウェイは振り返った。
「そうしてたどりついたこの場所──トヨタ・レーシングは、本当に楽しい『ホーム』になった。想像もしなかった素晴らしい旅路を経験したし、素晴らしいチームメイトにも恵まれ、多くの笑顔を共有することができた。勝利やタイトルも獲得できた。ル・マンは何度も挑戦して、2021年に優勝できたことは本当に特別だった」
コンウェイは家族への感謝を伝えつつ、さらにチームへの感謝を述べた。「チームのサポートにも心から感謝している。とても楽しかったし、正直、クルマに乗っていない時の思い出がいちばん心に残っているよ。レースチームだけでなく、ファクトリーで働くすべての人たちに感謝したい」
「そして日本の皆さんにも感謝を伝えたい。初めてクルマに乗ったときから表彰台の頂点に立つときまで、過程で関わってくれたすべての人たちに感謝したい。ファンの皆さんに、応援を本当にありがとう。そして特に、豊田章男サンには感謝を伝えたいと思う」
「長い旅路のなかで、それぞれの役割から僕を支えてくれたことに、改めて感謝したい」
このコンウェイの引退の報を受け、トヨタ・レーシングは「12シーズンにわたり変わることのない献身と優れたチームスピリットを示してくれたコンウェイに、心から感謝の意を表します」と記し、チーム代表でもある小林可夢偉のコメントを発表した。
「長年に渡ってマイクとともに7号車で戦うことができたのは私にとって大きな喜びでした。特にル・マンでは、数え切れないほど感情を揺さぶられる瞬間をともに経験してきました。私のレース人生における最も印象的な思い出のいくつかは、マイクとともに築いたものです」と可夢偉。
「彼は速さや安定感という面だけでなく、人としても素晴らしいチームメイトでした。チームの多くの仲間にとって大切な友人でもあり、チームからいなくなることを寂しく思います。しかし、モータースポーツの世界に永遠はありません。マイクとご家族が、引退後の時間を幸せに過ごされることを心から願っています。本当にお疲れさまでした」
コンウェイのラストレースは、トヨタでの通算94戦目となるモンツァ6時間レースとなる。
[オートスポーツweb 2026年10月06日]