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2013年12月26日に行われた「子ども・子育て会議」で話し合われた提案のひとつに、保護者がパートタイム労働者でも認可保育所への入所ができるようにするという案があります。パートタイムの場合は認可保育所へ申し込みができないということを、初めて知る人も多いのではないでしょうか?
■まずは、今の状況を解説!
現在の制度では、パートタイム労働者でも認可保育所への申し込みは可能です。しかし、自治体によって申し込みできる基準が異なっているため、選考基準がバラバラです。例えば、申込基準を世田谷区と江東区で比較をすると…。
同じ東京23区でもこのように違いがあります。
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ただ、上記の基準を見てわかるように、パートタイム労働者でも申し込みができないわけではないのです。
■ 実際に入所申込をした場合は、認可保育所に入れるの?
パートタイムの方からの申し込みは、フルタイムで働いている方よりも保育に欠けている時間が短いため、選考基準に関係する指数は低くなってしまうのが現状です。認可保育所への申込をしても、入るのは相当難しいと思ったほうがいいでしょう。
例えば世田谷区の場合の指数:
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となっています。
申込の指数の差が35となるため、パートタイムで働いている人が認可保育所への申込をしたとしても指数が低く、認可保育所に入所できないということになります。
先ほど例に挙げた江東区でも同様で、フルタイム勤務の指数は12、最低ラインの指数では半分の6となっています。
■ 新制度になれば、保育所に入れるようになるの?
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新制度になると、従うべき基準の中に、パートタイム勤務の基準が設けられるようです。そのため、今まで申し込みができなかった方々も申し込みができるようになります。
しかし、保育所に入れるのかというと話は別です。都市部での保育所への入所は待機児童がなくならない限り難しいのではないでしょうか……。
パートタイム労働であっても保育に欠ける状態は同じです。保育に欠ける子どもたちが、一人でも多く認可保育所に預けられるようになることを願っています。
[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]
【参考】
※ FNN「子ども・子育て会議 認可保育所の利用要件で新たな制度案提示」(2013年12月26日)
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