治療薬ない「はしか」ワクチン接種を

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2014年04月18日 13:00  JIJICO

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国内で「はしか」の感染例が増加


今年に入り、はしかに流行の兆しが見られます。当初はフィリピン渡航者やスリランカなどからの輸入症例が多かったのですが、ここにきて国内での感染例が増えています。


はしかは、麻疹ウイルスによって空気あるいは飛沫感染し、約10日の潜伏期間をおいて、発熱とせき、鼻水などのかぜ症状が3、4日続いた後、頬の粘膜に灰白色のブツブツや、全身に赤い発疹が出ます。そして、通常は1週間位の高熱の後、発疹のあった部分に色素沈着を残して治ります。


ワクチン摂種率の低い日本では、小流行が繰り返されている


感染力は非常に強く、重傷例では肺炎、脳炎、脱水によって後遺症を残したり、 死亡したりすることもあり、その死亡率は先進国で0.2%、途上国で2%といわれています。


昭和生まれの人には、「みんなが一度はかかる感染症」として、なじみがあると思いますが、現在ワクチン接種が進んでいる欧米では、はしかは過去のものになりつつあります。しかし、残念なことですがワクチン摂種率の低いわが国では、20〜30歳代を中心に今なお小流行が繰り返されており、はしかを診断した医師は直ちに全例を保健所に届けることになっています。


治療薬のない現状では、ワクチンでの予防が最も確実な対応策


国は、2006年より「麻疹風疹混合(MR) ワクチン」を1歳と小学校入学前の2回定期接種することにしていますが、未接種者と1回接種者を中心に、はしかが発生しています。また、ワクチン接種が不十分な母親から生まれた赤ちゃんが、生後間もなくはしかにかかる例も少なからずあります。


はしかの治療薬がない現状では、ワクチンで予防するのが最も確実な対応策です。はしかにかかったことのない人やワクチンを2回打っていない人は、ワクチン接種を済ませましょう。副作用として一時的に熱が出たり、注射したところが赤く腫れたり、発疹が出たりすることがありますが、重篤なものはまれです。特に女性は、妊娠する前に風疹のワクチンも含むMRワクチンを打っておくことをお勧めします。



(古家 敬三・医学博士)

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