【アニメキャラの魅力】美しい容姿を無駄とまで言われる残念な美少女「綾瀬千早」の魅力『ちはやふる』

「競技かるた」という非常にマイナーな世界を、まるで往年のスポコンアニメのように熱く描いた『ちはやふる』。その競技の様子を原作以上に激しく、迫力ある描写で魅せてくれたアニメは、地味にじわじわと、しかし確実に人気を得ていきました。主人公の「綾瀬千早」は、そんなかるたの世界で女性のチャンピオンである「クイーン」を目指す女の子です。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■無駄美人

　ファッションモデルの姉をもつ千早は、姉に劣らぬ美少女です。しかし、スカートの下にジャージをはいてかるた部のポスターを掲示板に貼ろうとしたり、かるた部のために畳を運んだりと、その容姿に見合わぬ行動のため、校内では「無駄美人」とささやかれています。

　かるたに熱中するあまり、意識せずして顔芸になってしまうことも。しかし、それは千早にとっては決して不名誉なことではないと思います。見た目や行動の上辺だけで「無駄美人」などという者たちには、目標に向かい真剣に取り組む千早の本当の意味での美しさは理解できないのでしょう。

■ど根性ガール

　千早は、常人には聞き分けられないような微妙な音を聞き分ける才能の持ち主です。しかし、クイーンの若宮詩暢をはじめとした数々の強敵と対戦し、その才能だけでは通用しないことを実感します。そして彼女は、持ち味のスピードを禁じられても我慢して耐えたり、かるた名門校の合宿に参加したりと、自分が強くなるためにできることはなんでもし、かるたのための努力なら何もためらいません。

■師と仲間への信頼関係

　千早には原田先生という、小学校時代からついているかるたの師匠がいます。熱血型の原田先生は、猪突猛進型の千早とは相性がぴったり。千早の長所も短所もよく把握している原田先生の指導は確実に千早の力となり、千早は先生への信頼を深めていきます。

　そして、高校でかるた部を設立するのを手伝ってくれた幼馴染の真島太一をはじめとしたかるた部の仲間たちへの信頼。高校のかるた競技には団体戦があるのですが、千早が団体戦を戦い抜くことができたのも、千早を支えてくれる仲間たちへの信頼、そして千早への仲間たちの信頼あってのことだと思います。

■ついていきたいと思わせるタイプ

　千早というのは自分の目標のために周囲をも巻き込んでいくという、スポーツアニメで例えれば『メジャー』の茂野吾郎のようなタイプではありますが、あそこまで傍若無人でもなく、やっぱり真摯にかるたに取り組む姿はその容姿云々を差し引いても応援したくなります。

　強いて言うなら、いつも奏ちゃんに指摘されているように、せっかく日本の伝統文化に根ざす競技をやっているのですから、もう少しおしとやかな一面を見せてくれてもいいかな？なんて思ったり思わなかったり。


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★記者：玄Kuro（キャラペディア公式ライター）

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