KERA演出×太宰治原作の舞台『グッドバイ』、KERAが絶筆となった物語の続きを描く

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2014年12月02日 14:40  CINRA.NET

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仲村トオル
ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出の舞台『グッドバイ』が、9月から東京・三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで上演される。

同作は、太宰治が新聞連載を予定して13回分まで執筆し、自身の自殺によって絶筆となった未完の遺作『グッド・バイ』が原作。小説は導入部で絶筆となっており、闇商売で私服を肥やし、10人の愛人を抱えながら東京で暮らす男・田島周二を主人公に、田舎に残してきた妻子を東京に呼び寄せることを決意した田島が愛人たちと別れようと試みる、というあらすじになっている。舞台『グッドバイ』では、KERAが導入部の続きを描く。

主人公の田島を演じるのは仲村トオル。田島が愛人たちと別れるために、妻と偽って紹介する絶世の美女・キヌ子を小池栄子が演じる。さらに、水野美紀、夏帆、門脇麦、町田マリー、緒川たまき、萩原聖人、池谷のぶえ、野間口徹、山崎一がキャストに名を連ねている。なお同作は、今回約7年ぶりに再始動するKERAのプロデュース企画「KERA・MAP」の第6回公演となる。また、10月からは地方公演も予定されている。

【ケラリーノ・サンドロヴィッチのコメント】
7年ぶりに自身のプロデュース・ユニットの活動を再開する。「第二期KERA・MAP」の始動である。似た名前のユニットがあるらしいが、きっと偶然に違いない。
2008年までの第一期においても、様々な規模、様々なフィールドで、様々な種類の演劇を不定期に上演してきたこのMAPだが、今後もこの姿勢は変わらない。やりたい時にやりたい種類の舞台をやりたい規模で上演したい。応援よろしくお願いします。
さて、第二期第一弾として、太宰治未完の絶筆「グッド・バイ」を、ナカグロ抜きの「グッドバイ」として舞台化する。「未完」といっても、ほとんど物語の導入しか書かれていない小説だ。太宰にさほど興味のない私だが、どうしてあんなペシミストが、最期にこんな軽くユーモラスな作品に取り組んだのかが、ずっと興味深かった。
導入部のあとは私が書く。「ヘナチョコな色男田島と怪力傲慢な美女キヌ子。そして沢山の田島の愛人」。軽妙酒脱な喜劇には格好の御膳立てと思われ、今回私はこれを、スクリューボールコメディとして成立させようと試みる。どうか御期待頂きたい。

【仲村トオルのコメント】
夏はドラマ(『怪奇恋愛作戦』)の撮影、そして今は舞台(『夕空はれて〜よくかきくうきゃく』)の本番中。今年の大半はKERAさんの演出を受けていました。つまり夏以降は、俺、ほぼナイロン?のような...。来年の『グッドバイ』はまだかなり遠い話のような気がしますが、KERAさんに『これでさよなら』と言われないように、千秋楽の幕が降りる前にお客さんからは『グッドバイと言わないで!』と言われるように頑張ります。

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