『神のみぞ知るセカイ』は若木民喜先生が描く、ギャルゲーの「落とし神」と崇められている「桂馬」がひょんな事情から現実の女の子を口説き落としていかなければならなくなる恋愛コメディーです。現在漫画は完結しており、アニメも三期まで放送しました。アニメで完結編が描かれるのを今か今かと期待しているのですが、今現在発表はない模様です。
同作には魅力的なキャラクターが数多く登場しますが、今回は作中でも一二を争う私の大好きなヒロイン「高原歩美」の魅力についてお伝えしたいと思います。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■天真爛漫に見えて意外と繊細
まず、高原歩美は桂馬の記念すべき最初の攻略相手として登場します。陸上部に所属しており、スポーツ万能でいつも明るくなんの悩みもないように見える彼女。いわゆるリア充女子です。同じクラスにいたら、イケてるグループに属しながらも、イケてないグループにもそれなりに話しかけてくれる女子でしょうか。実際、桂馬にも「オタメガ」(おたく眼鏡の略)とあだ名をつけて話しかけてきます。勢い余って桂馬の携帯ゲーム機を破壊して行きますが。
そんなこともあって、桂馬は「現実の女はなんてガサツなんだ」と腹をたてます。天真爛漫系の女子は明るくていいのですが、こちらの都合を考えずにつっこんでくるので、無意識のうちに相手を傷つけることが多いのかもしれません。そんな微妙な距離感の女子を、桂馬はとあるきっかけで口説き落とさなければならなくなります。結果、彼女は陸上の大会に出場することにとても大きなプレッシャーを感じていたことがわかり、それを糸口に桂馬は彼女の攻略を始めることになるのです。
さて、この微妙な距離感がすごくミソです。今まで自分と全く別の世界にいると思っていた女子が、自分と同じように悩み傷ついていたことを知ってからは、妙な親しみを感じてしまうように・・・。本当に、男子というのはつくづく単純で愚かだと思いますが、天真爛漫で悩みなどないと思っていた高原歩美が、真剣に悩んでいる姿にキュンとしてしまうのです。
■感情がストレート
作者さんが「ミサイル」と表現するほど、高原歩美は感情をストレートに表現します。切れやすいと言ってしまえばそれまでなのですが、その根底にあるのは友人への気遣いであったり、純粋な恋心であったりするので不快感はありません。桂馬が他の娘と話をしていると無言の攻撃が飛んできます。ストレートにしか表現できない不器用でまっすぐな性格は、また彼女の魅力のひとつなのです。
■友達のために恋を諦めちゃう?
そんな不器用な彼女ですから、友情と恋愛を上手く割り切ることが出来ず、友人のちひろの桂馬に対する思いを知った時、泣く泣く恋心を自分の中で封印してしまうのです。なんたる友達思い。しかし不器用。
そして、ちひろに対して酷い扱いをした(桂馬にも事情があって仕方がなかった)桂馬に本気で怒るまっすぐさ。それでも桂馬に惹かれてしまう自分のことを受け入れられずに葛藤し涙する姿に、この子には絶対に幸せになってほしい!と思わずにはいられません。
まだ彼女を知らない方は、ぜひ一度作品をみてこの感動を共有していただければ幸いです。また、作品を見る時期によって(少し年を重ねてからみたり)再び新たな感情・感動が呼び覚まされることもあると思います。以前視聴された方ももう一度観てみてはいかがでしょうか?
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★記者:ラブドライバ(キャラペディア公式ライター)
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