橋口亮輔監督、『ぐるりのこと。』以来の長編作『恋人たち』が公開決定

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2014年12月25日 19:40  CINRA.NET

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橋口亮輔監督 ©松竹ブロードキャスティング
橋口亮輔監督の新作映画『恋人たち』が2015年秋に東京・テアトル新宿ほか全国で公開される。

『渚のシンドバッド』『ハッシュ!』などの作品で知られる橋口亮輔。松竹ブロードキャスティングの「作家主義」「俳優発掘」を理念に掲げるオリジナル映画製作プロジェクトによって製作された同作は、2008年公開の『ぐるりのこと。』以来の長編監督作となる。自分に無関心な夫とそりが合わない義母と暮らす平凡な主婦、同性愛者で完璧主義のエリート弁護士、通り魔殺人事件によって妻を失った男の3人が織りなす物語を描く。

現在明らかになっている出演者は、篠原篤とリリー・フランキー。前作『ぐるりのこと。』にも出演しているリリーは、同作の出演について「橋口監督の水準はとても高く、また、監督自身の私小説的なところもあるので、監督からOKの声を聞いたあとでも『監督の想いに近づけているだろうか?』と思ってしまう」と語っている。なお、篠原は主人公のアツシを演じる。

これまでの作品と同様に脚本も手掛けている橋口は、「『ぐるりのこと。』の後、すごくいろんなことがあって。自分の中にあるものを出して脚本を書くことが怖かったが、書かないほうが苦しくなって書き上げた。書き終えて、初めて本物のセリフが書けたような気がした。今までで一番いい脚本だと思う」とコメント。

さらに同作について、「今の日本が抱えていること、そして絶対にメジャー映画では拾わないであろう、“人間の感情”をちゃんと拾ってあげたかった。地味でもまっすぐに、まじめに生きていても理不尽な目に遭ってしまう。現状復帰すらできないのに、悪者たちは裁かれることもない。こうした、飲み込むことができない想いを抱えて生きている人が、今のこの日本にどれだけたくさん生きていることか。これは僕の個人的な体験による個人的な想いではないと感じています。この映画を見たときに、『ああここに自分と同じ想いがある』と思っていただけたら、この映画がその方の支え、救いになってくれるかもしれない。そうすれば僕がこの映画を作った甲斐があると思います」と語っている。
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