【アニメキャラの魅力】「わかって欲しい」本当の自分を隠し続けた歯がゆい少女「川嶋亜美」の魅力『とらドラ!』

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2014年12月28日 10:20  キャラペディア

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(C)竹宮ゆゆこ/アスキー・メディアワークス/「とらドラ!」製作委員会
人気アニメ『とらドラ!』の女性キャラクターの中でも、特に高い人気を誇る「あーみん」もしくは「誰にでも尻尾を振るバカチワワ」略して「バカチー」こと「川嶋亜美」ちゃん。モデルとして活躍し、母は女優、そして主人公「高須竜児」の親友、「北村祐作」の幼馴染です。とある事情で途中参戦し、動かぬ恋愛模様をぐっちゃんぐっちゃんにひっかきまわしてくれた起爆剤です。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■天然ぶりっ子の仮面をかぶった毒舌モデル

 亜美は「天然ぶりっ子キャラ」でモデルとして活躍していますが、本来の性格は毒舌でさびしがり屋です。何しろ可愛いので、人に好かれるのは当たり前。そして嫌われるのが怖くて、彼女の中の「理想のいい子、あみちゃん」を演じています。毒舌なだけで、実際はさほど腹黒ではないのですが、本人の理想像と中身はかなり違い、ぶりっ子していない普通の顔を「性格悪そう」「いじめッこ顔」と思い込んでいます。

■大河と亜美

 「モデル疲れた。学校合わない」という理由で転校してきたという亜美ですが、実は、ストーカーに狙われて逃げてきたのです。逃げたというよりも「変な男にうろうろされて困る」と事務所に言われ、女優である母の邪魔にならないように追い出されたというのが実際のところです。これは「父が再婚して邪魔になったため」に追い出されたメインヒロインの逢坂大河の事情と重なります。

 ひょんなことから紹介前に、亜美の本性を知ってしまった竜児と大河、大河の親友である櫛枝実乃梨にストーカーの撃退を手伝ってもらう中、醜い内面をさらけだしながらも、サポートしてくれる竜児がいる大河をうらやみ、竜児にモーションをかけます。が、「取り繕った外面なんて(中略)気分いいもんじゃない」と袖にされてしまいます。そして、自分のためにストーカーと戦う大河を見て、戦う決意と自分をさらけ出す決意をします。

 「天使」の亜美を好きだったストーカーは無事に去り、亜美は元の性格「横暴なお姫様」に戻ります。そして、「大人だ」と言われる自分の、本当は横暴で子どもっぽいところを竜児に指摘され、本気で竜児に惹かれていくことになります。

■実乃梨と亜美

 大河のストレートさを嫉妬していた亜美ですが、殻を破ってからは友人として大河を気遣うようになります。そこで気に入らないのが、同じ猫っかぶりの櫛枝実乃梨です。「自分がさらけ出したんだからお前もさらけ出せ」ということなんですね。ましてや自分に振り向いてくれない竜児の思い人。本当は好きなのに「竜児とも大河とも友達でいたい」という利己的な理由で、竜児の告白をなかったことにした女です。竜児を保留にし、キッパリ振って大河に譲るでもなく、おままごとのような友人ごっこをする実乃梨をとことん追い詰めてくれます。

 亜美だって、本当は友人ごっこが楽しかったのかもしれません。しかし、自分の殻を破ってくれた竜児や大河、そして実乃梨に自分を偽って欲しくなかったのでしょう。「ぐちゃぐちゃにする」と宣言する亜美。「嫌われたくない」という大きなトラウマがあったにも関わらず、あえて「嫌われる」悪役を引き受ける・・・そんな亜美の人気が高いのは、当然の結果なのです。


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【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:藤原ユウ(キャラペディア公式ライター)

(C)竹宮ゆゆこ/アスキー・メディアワークス/「とらドラ!」製作委員会

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