【アニメキャラの魅力】俺はジャイアン様だ！古き良き時代のガキ大将「剛田武」の魅力『ドラえもん』

あのBGMが流れて来れば、顔を見なくても誰が登場するかすぐにわかる。ドラえもんに登場する、おそらく日本で一番有名なガキ大将。ジャイアンこと「剛田武」。暴力的で自分勝手な部分が目立ちますがそれだけではありません。いい所を見せるのは、何も劇場版の中だけではないのです。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■義と友情に厚い男

　普段は傍若無人な振る舞いを見せ、暴力的に他者を従わせようとする姿も見られる彼ですが、一方で面倒見が良く義理堅い性格を持ち合わせています。たまに押し付けがましいところもありますが、基本的には自分の仲間だと思っている人には協力を惜しみません。

　シリーズ中でも（最近は）暴力的な面が徐々に薄れ、人情味溢れる古き良きガキ大将としての姿を見せてくれています。近年放映された入学式でののび太とのエピソードは、ありがちながらもいい話です。普段があんなでものび太が友達をやっているいい理由付けになるでしょう。

■自分の夢に全力投球！行動力豊かな少年

　趣味は色々ありますが、ジャイアンと言えばやっぱり歌でしょう。騒音公害とまで言われる、かの有名な『ボエー』です。彼は歌手になるという夢を掲げ、日々作詞作曲、リサイタルの開催に余念がありません。

　確かにド下手糞ではあるのですが、その行動力は素晴らしいと思います。夢を掲げながらも何もせずに日々流され、その果てで諦める人間の何と多いことか。その中でジャイアンは、自分の夢の為に努力し、きちんと行動を起こしているのです。これほど尊い事はありません。自分が好きで自分の実力を疑わず、夢に向かって努力と前進を続けていく・・・強い意志がそこにはあります。まぁ、結局ド下手なんで歌手にはなれなかったようですが、趣味としては続けているようです。

■運動能力抜群！

　ジャイアンは高い体力を持っており、筋力に限って言えばその数値はなんとのび太の3.3倍。正確グラフという道具の測定なんですが。まぁそれはさておき、メインメンバーの中でトップクラスの身体能力を持っています。

　流石にバットで電柱をへし折るなんてのはギャグ描写でしょうが、それ以外でも様々な場面で運動能力の高さを見せてくれます。特に長編映画では顕著で、敵となる相手(大概が現代の人間以上の能力やら科学技術を持っていたりする)と互角に殴り合ったりしている事も。

　また、とあるエピソードでは上級生とも対等にやりあっています。成長期の子供の実力は例え僅かな時間の差であっても大きくなるでしょう。ジャイアンのポテンシャルの高さがうかがえます。やっぱりガキ大将たるもの、腕っ節も強くなくてはいけませんよね。いざと言う時子分達を守るのも、親分の仕事ってもんです。

■ジャイアン映画版の法則

　ジャイアン映画版の法則、それは普段は悪い奴がいざと言う時にいい人になる事だそうです。まぁ昔から人間というのは無法者の善行には甘く聖者の過ちには厳しいもので・・・。ともあれ、こういう面も彼の魅力の一つでありましょう。ここ一番で男気を見せ、必要とあれば我が身すら盾にする。思いもよらぬ活躍で苦しい現状を打破する。そういった活躍の場が劇場版では良く与えられているように思います。特に銀河超特急の終盤(禁断の星)における活躍は見物です。

■心の友

　『のび太の結婚前夜』でも描かれているように、大人になっても友人関係(寧ろ適度に歳を重ねて落ち着いた為より良好に？)は続いているようです。普段はいじめっ子ですが、お互いそこに本当に負の感情しかないのならこんな関係は続くはずも無いでしょう。互いに心のどこかで大事に思っているからこその関係だと思います。彼の発する『心の友』は、決して都合の良いだけの言葉ではありません。

　初代アニメから40と1年、仲間達と物語を盛り上げ続けてきた彼は、これから先も様々な活躍を見せてくれる事でしょう。ただ、最近はいろんな事情を加味してか、ちょっとばかり丸くなりすぎているような気がしないでもありませんが。まぁ、それもそれでいいもんですよね。


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★記者：諸葛均（キャラペディア公式ライター）

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