『太陽』は、2011年に上演された劇団イキウメの舞台で、『第63回読売文学賞』『第19回読売演劇大賞』を受賞した作品。昨年には蜷川幸雄による演出のもと、『太陽2068』として上演された。バイオテロで人口が激減し、若く健康な肉体と高い知能を持つ一方で、太陽光に弱く夜に活動する新人類「ノクス」と、ノクスによる経済封鎖を受けながら貧しく生きる旧人類の「キュリオ」が分かれて暮らす21世紀初頭の世界を舞台に、10年ぶりにキュリオの村への経済封鎖が解かれたことから巻き起こる事件や、キュリオの若者・奥寺鉄彦と、ノクスを憎む鉄彦の幼馴染・生田結の関係性を描く。映画版の監督・脚本を手掛けるのは、『SR サイタマノラッパー』シリーズ、『ジョーカーゲーム』などの作品で知られる入江悠。
経済封鎖が解かれたことをきっかけに再開されたノクスへの転換手術の抽選に応募し、豊かな暮らしを夢見る鉄彦を演じるのは神木隆之介。自分を捨ててノクスに転換した母とノクスへの反感を糧に、村の復興を手助けしようと前向きに暮らす結を門脇麦が演じる。
神木は自身の役どころについて「鉄彦の周りの環境は恵まれていなかったり、彼自身心の中での葛藤があったと思います。ただ、今いる環境からいかに、自分で一歩を踏み出し、未来を創っていくか。という、希望感というのを消さずに演じました」とコメント。独特なメイクや衣装を身につけての撮影については「近未来という設定だったので、最初は動揺しましたが、想像よりも特殊な環境ではなかった為、安心して芝居をする事が出来ました」と語っている。
イキウメの公演を以前に鑑賞していたという門脇は、「あの作品を入江さんが映像化するのか!観てみたい!と非常にワクワクしました」と出演オファーを受けた感想を明かしている。自身の役どころについては「彼女の気持ちが揺れ動くことで物語も進んで行くのですが、その揺れ動く気持ちの底の底では一体何を思ってるのかという事はいつも忘れずにいようと心がけました」とコメント。
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■神木隆之介のコメント
「太陽」は色々な見方が出来る作品です。観ていただいて、思う事、見方はそれぞれありますし、自由にメッセージを受け取っていただけたらなと思います。
■門脇麦のコメント
ありそうでなかった新鮮な映画になっているのではないかと思います。SFのような世界ですが、描かれているのはそこに生きている人間で結局そこでしかないお話です。決して明るい話ではないですが、観て下さったそれぞれの方に何か残る作品になっていると思います。楽しみにしていてください。
■入江悠監督のコメント
神木隆之介さん、門脇麦さんをはじめ、全キャスト・スタッフのまったく新しい挑戦が観られるはずです。新しい日本映画、世界に類を観ない映画の誕生を、ぜひスクリーンで目撃して頂けると幸いです。