『はたらく魔王さま!』は、ライトノベルとして発売され、アニメ化されることでさらなる人気を得ました。主人公でもある魔王が勇者に敗れ、逃げた先が運悪く魔力のほとんどない日本。どうにかしようにも魔力がないためどうにもなりません・・・。仕方なく生活しながら再起をはかろうとするのですが、追いかけてきた勇者や元の世界の住人たちが登場し、事態はさらに混沌としていきます。その勇者こそ今回ご紹介するエミリアであり、日本での名を「遊佐恵美」(ゆさえみ)と言います。しかし、彼女もまた魔力の使えない日本では、魔王を簡単に倒すことができずに苦労するのです。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■並々ならぬ魔族に対する嫌悪
これは恵美の父が、ある魔族の襲撃によって殺されたというのが原因です。その結果、彼女は魔王の討伐(魔族の殲滅)に乗り出します。そして出自も特別な彼女はめきめきと頭角を現し、その実力は魔王とその腹心を追い詰めたというほど。
そんな彼女ですから、魔王たちとの会話シーンではとにかく怒っていることが多いです。彼らのやることなすこと全てに腹が立って仕方がないのでしょう。その怒りは魔王たちの貧相な食卓風景(こんにゃくときゅうりのみ)にまで飛び、「こんな奴を倒すために世界を渡ったの!?」とそのボルテージを上げていきます。確かに6畳一間で金欠にあえぐ魔王の姿など見たくありませんよね(笑)。しかし、この嫌悪も相手を知るうちに少しずつ薄れていきます。相手の人柄を知るとどうしても情が湧いてくるもの・・・。特にその相手が優しく真面目なのですから余計に・・・。
■から回る正義
恵美はとにかく魔族を嫌っていますので、魔王が何かをしようとするとその裏に隠されている真意を見極めようと“無駄な時間”を過ごします。仕事が終わったあとは彼らの監視をして、怪しいと思えばこっそりあとをつけ(結局スーパーで特売の卵を買っただけ)、またあるときは足早に出かける彼らを追っていき(銭湯が閉まるから急いでいただけ)、そこから分かったのは、彼らが普通の生活を送っているという事実だけ。ここまでくると恵美が必死になって行動すればするほど、その虚しさは大きくなります。そんな彼女に追いうちをかけるのが、悪魔の実験と称してきゅうりに蜂蜜をかけメロンの味を楽しむ彼らです。両者のギャップが面白すぎます。
■表情が可愛い
怒っているシーンの多い恵美ですが、それゆえに他の表情を見せたときには、格別に惹かれるものがあります。彼女も魔王が絡んでいないときは普通の女の子ですから。しかし、やはり彼との絡みで感情を露わにする彼女が一番魅力的です。個人的には魔王と恋人に間違えられたときの彼女の表情が良いですね。顔芸ができる勇者というのも珍しい気がします。
最初は見事な勇者を演じていた恵美が、いつの間にかコメディ担当へと変わっています。どうしてこうなったのでしょうか!?彼女には悪いですが、すごく板についていて物語をさらに面白くしてくれます。まだ観ていないという方は、是非彼女の魅力たっぷりの姿や表情を、一度ご覧になってみて下さい。
【最新ランキング】アニメファンが選んだ もっとも声が合ってたと思うキャラ&声優 TOP30!【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】
★記者:けみ(キャラペディア公式ライター)
(C)和ヶ原聡司/アスキー・メディアワークス/HM Project