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子どもの頃、なぜだか左利きに憧れたことってありませんか? がんばって左利きになろうと1日左利きで過ごしてみたり……。
そんな思い出があるママは、我が子が左利きで積み木遊びをしたり、スプーンをもっていると、珍しさから「わあ、うちの子左利きかも?個性的でいいわ」なんて思ってしまいますよね。
では実際、今の時代、利き手は右の方がいいのでしょうか。左の方がいいのでしょうか。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者・立石美津子が子どもの左利きについてお話ししたいと思います。
■「左利き」だと社会で不便に感じる7つのこと
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左利きは右利きに比べて人口として圧倒的に少ないこともあり、社会全体として右利きがスタンダートに作られていることがほとんど。
そのため、以下のようにいろいろと不便なことが多いのです。
(1)デジカメのシャッターボタンが押しづらい
(2)ホッチキスで資料を一か所止めする時、右上に止めて怒られる
(3)駅の自動改札機にパスモや切符を入れにくい
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(4)ラーメンのカウンターで食べる時、隣人と肘がぶつかる
(5)電子レンジなどスタートボタンが右なので押しにくい
(6)アルバイトでのこと。クレジットカードを通すとき位置が右でやりにくい
(7)ハサミ、包丁など使いにくい
このように、この世は右で使うことを基本に製品は作られています。
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ハサミ・包丁など左利き用のものは、100円ショップには売っていません。交通費をかけてデパートへ行って、割高な物を買うことになります。需要が少ないのでメーカーもロット数を少なく作ります。だから、どうしても高くなっています。
■子どもが小学校に入学して困ること
まず、お子さんが小学校に入学して困ること。それは文字の筆順が右利の人が書きやすいようにできているからです。
実は筆順の基本は「必ず左から右に書くこと」に決まっています。一方通行が決められている道路のようです。
これは右利きの人には簡単に出来ます。横棒一本だって左から右。けれども、左利きの人にとっては実に難しい方向。左利きの人のとっては右から左に書く方が断然、楽です。
ボールを投げるのは左でもいいけれど、筆順だけは「右利きの人に合わせなさい」と暗黙のルールがあります。
でもこの筆順で書くと、左利きの人は自分が書いている文字が見えません。
書いている最中、状態が見えないのは誰しも不安。だから、鉛筆を持つとき、向こう側から手を持ってきてかぶせるようにするしか方法はありません。でも、肩も凝りますし鉛筆の持ち方もおかしくなります。 しかも、ひらがなに限らず、漢字もローマ字も“左から右に”書くようになっています。
■左利きを「両利き」にしてスーパーマンに!?
これらを聞いて左利きを直したくなるママがいます。でも、左利きの子にとっては左を使うのが楽なのです。こんな時、「なんで左で持つの!右手に直すように練習して!」と叱ってはなりません。
怒られながら矯正されると、文字を書くことが嫌いになり勉強も嫌になってしまいます。
左を使ってることを褒めてやりましょう。「左で字が書けるなんてかっこいいね。ママには絶対に真似できないわ。もし、右手でも書けるようになると2本の鉛筆で書けるようになってスーパーマンみたい。」などと言ってみましょう。
実際、両手が自在に使えるようになるととっても便利です。
いかがでしたか?
お箸を持ったりハサミを使ったりボールを投げたりする時は左手で、文字を書くのは右で書くよう習慣づけるといいですね。そして、もし文字も左で書くことが定着しているようだったら今更、苦手な右手で書くことにより学習意欲が減退するかもしれません。
我流でパソコンのキーを長年打ち、結構早く仕事が出来る人が「タッチタイピングで正確な指のポジションでないとダメ」と強制され、資料作成が捗らずモチベーションが下がっているような状態。
「絶対に右利き、絶対に左利き」と白か黒か決めるのではなく「できれば右に直したいな」というテキトーでゆるい感覚で子どもにも接してあげましょう。
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【参考】
※ 立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』
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