『アクト・オブ・キリング』の虐殺者を被害者家族が訪問、異色のドキュメンタリー映画

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2015年02月26日 20:40  CINRA.NET

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『ルック・オブ・サイレンス』ティザービジュアル
ドキュメンタリー映画『ルック・オブ・サイレンス』が、今年の初夏から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

同作は、昨年公開されたドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』を手掛けたジョシュア・オッペンハイマー監督の新作。1960年代に100万人規模の虐殺が密かに行われていたインドネシアを舞台に、現在も日常生活を送る虐殺の実行者たちが過去の虐殺行為の場面を自らカメラの前で演じる様子を捉えた『アクト・オブ・キリング』は、加害者たちが殺人行為を映画スターのように意気揚々と演じるという異色の内容で話題を集めた。

オッペンハイマー監督が匿名の共同監督と共に製作した『ルック・オブ・サイレンス』は、インドネシアの虐殺と、『アクト・オブ・キリング』そのものを被害者側から捉えた作品。虐殺で兄が殺害された後、その弟として誕生した青年アディが、オッペンハイマー監督が撮影した加害者のインタビュー映像に衝撃を受け、「殺された兄や、今も怯えながら暮らす母のため、彼らに罪を認めさせたい」という想いから監督と共に加害者のもとを訪れる様子が撮影されている。

今回公開されたティザービジュアルには、眼鏡技師として働くアディが用意した、視力検査用の眼鏡をかけた加害者の顔が映し出されている。作中では、アディが無料の視力検査を行うことで加害者の警戒を避けながら、彼らに核心をついた質問を投げかけていく場面が織り込まれているという。

なお、製作総指揮には『アクト・オブ・キリング』に引き続いてエロール・モリス、ヴェルナー・ヘルツォーク、アンドレ・シンガーが名を連ねている。
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