天才高校生探偵「工藤新一」が、頭脳や記憶はそのままに、外見だけが小学1年生になってしまい、元の姿に戻るために「江戸川コナン」という偽名で様々な事件を解決する超人気作品『名探偵コナン』。「見た目は子供、頭脳は大人」のキャッチフレーズは馴染み深いものがあります。今回はこの作品から、ヒロイン「毛利蘭」の父、そして「江戸川コナン」が居候する探偵事務所の探偵でもある「毛利小五郎」を紹介したいと思います。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■良くも悪くも立派な大人の男?
正直なところ、主役のコナン君達と比べると全くと言っていいほど華はなく(個人的印象)、いつもコナン君に眠らされてばかりで、小五郎おじさんの推理で事件を解決することはほとんどありません。しかし、小五郎おじさんには常に“大人の男としての魅力”があります。
ヘビースモーカーであり、お酒には目がありません。トレードマークのオールバックと自慢のちょび髭は連載開始当初から少しも変わらず、競馬にマージャン、ギャンブルが大好きで、持っているお金はすぐに使ってしまいます。アイドルの「沖野ヨーコ」の熱狂的ファンで、他のかわいい女の子を見た時もすぐに鼻の下を伸ばします。
“大人の男としての魅力”、きちんと説明できてますでしょうか・・・?よい子のみんなはあまりマネをしない方が良いかもしれません。大人にならないと分からないかもしれませんが、これもまたひとつの“大人の男の魅力”なのです。
■親としての顔
妻である英理とは現在別居中。ただ、完全に縁を切ったわけではなく、時々顔を合わせることはあるようです。娘の蘭の将来が心配かもしれませんが、小五郎おじさんなら問題ないでしょう。蘭の身に危険が及びそうなときは親としてきちんと心配していますし、いざという時のために空手も学ばせています。実際蘭の空手が犯人逮捕につながった事もあります。
また、居候のコナン君に対しても、今では違和感なく一緒に暮らしています。小学生1人でも居候が増えれば生活費の負担は結構大きくなると思いますが、特に生活に苦しんでいる様子は見られません。たとえ金遣いは荒くとも家族の生活はきっちり支える。立派な「親」の一面といえるでしょう。
■本気を出せば、誰よりもカッコいいおじさん
的外れな推理や酔いつぶれている姿など、普段はコナン君や蘭に呆れられるような場面が多いです。しかし、一旦本気モードに入れば、作中の誰よりもカッコいいのです。刑事時代の経験や知識を活かして、コナン君を越える名推理を披露したり、得意の柔道で立ちはだかる犯人を取り押さえたり、大人の視点で犯人を諭したり。だらしなくふざけているときと同一人物と思えません。コナン君も思考は大人ですが、小五郎おじさんの大人の魅力には遠くおよびません。
これから先もコナン君が主役で小五郎おじさんは脇役という構図は変わらないでしょう。それでも、彼にスポットライトが当たる回はこれからも間違いなくあります。だらしなくもカッコいい、良い意味での「大人」として、『名探偵コナン』という作品を盛り上げてくれることは間違いありません。オールバックのちょび髭探偵「毛利小五郎」の今後に期待しましょう。
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★記者:WONDER(キャラペディア公式ライター)
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