EV・PHVの補助金強化!次世代エコカーの普及が加速するか

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2015年03月22日 17:30  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

次世代エコカーとしてあげられる電気自動車(EV)やプラグインハイブリット車(PHV)は、大量生産が可能になれば量産効果によって価格は下げられる。しかし、その手前がむずかしい。

これから普及すべきもの、普及してほしいものであっても、大量生産に至らない段階の場合は価格が下げられない。そこで、その製品が国の政策に合致するものであれば、国が補助金を出して、普及しやすい状況を作るわけだ。

次世代エコカーの普及を促進する

経済産業省から電気自動車の普及促進にかかわる取組を強化する旨の発表がなされた。ここでいう電気自動車とは、完全に外部電源から充電した電池のみで走るEVと、外部電源から充電した電池で走れるが電池切れの際はガソリンエンジンで走行することもできるPHVを指す。

EVや電池のみで走行している状態のPHVは、走行中には二酸化炭素を排出しない。火力発電所で発電した電気を消費する場合は、発電の段階で二酸化炭素を排出していることになるが、それでもガソリン車より効率がいいので、二酸化炭素の排出量は減らせる。そういった点でエコだといわれる(ただし製造過程や廃棄過程での環境負荷を考慮していない議論が多いので注意が必要だ)。

そこで、経済産業省は

環境・エネルギー制約などグローバルな課題を見据えた先進的国内市場を世界に先駆けて形成するとともに、自動車産業のグローバル展開を進める(『自動車産業戦略2014』より)。

などの目的のために、次世代エコカーとして期待されるEVやPHVへの補助金を強化しようというのだ。

購入とインフラ整備の促進

その内容は、

(1)EV、PHVの購入費用の補助。

(2)インフラ整備のための充電器の購入費用及び設置工事費用の一部を補助。

(3)一料金区間の料金額が1,000 円(普通車の場合)を超える走行に対して、利用状況に応じた調査協力費の支給。

といったものだ。(1)はもちろん購入の促進、(2)は様々な場所への充電器の設置の促進、そして(3)は電気自動車の高速道路利用を短期的に促すことで、高速道路上の具体的な充電器ニーズを調査するという目的がある。

PHVの場合は問題ないが、EVの場合は航続距離が問題となる。ガソリンの給油に比べて、充電には時間がかかるからだ。しかし、急速充電器が設置されていれば、通常の家庭用100ボルト電源よりはずっと短い時間で充電できる。

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実際のところ、1日の走行距離が数十キロのケースがほとんど、という使い方のユーザーは多いはずだ。そういうひとは家庭での充電で十分まかなえる。でも、たまには遠出をしたい、そういうときには各所に急速充電器が設置されていると安心だ。高速道路のサービスエリアやショッピングモールなどの商業施設に急速充電器が増えていることは気づいている方も多いだろう。

EV、そしてPHVは、乗ってみると静かだしトルクがあって乗りやすく、ガソリン自動車に対して魅力が劣るものではない。問題は価格と航続距離だろう。そこが改善されればもっと普及するはずだ。

経済産業省の発表によれば、電気自動車等の国内累計販売台数は約11万台(平成27年1月末)で、世界第2位の保有台数となっているそうだ。今回の国の補助金強化でEV、PHVの普及がさらに進むことはまちがいない。

このニュースに関するつぶやき

  • FCVは間違いなくエコカーではないが、EVがエコカーか?というのもやはり疑問だ。
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