肥満対策のウェアラブル登場!食べたモノを自動モニタリングするネックレス

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2015年04月03日 20:30  FUTURUS

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FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

ある作家がこんな言葉を残している。「ダイエットするにはどうすれば良いの?」という思春期の女の子の疑問に対して、「食べる量を減らすこと、食べる量よりたくさん運動すること、そして恋をすること」と。

アメリカでは30%を超える人間が肥満で悩んでいる。食習慣やファーストフードの文化が根強いせいもあることだろう。この全員が“恋をすること”は難しいかもしれないが、少なくとも食べる量をコントロールすることはできるはずだ。

先日、そのコントロールをサポートする画期的なデバイスが発表された。その名も『WearSens』だ。

食べるときの身体の動きをモニタリングする

『WearSens』は独自のアルゴリズムによって、食べ物や飲み物の摂取量を管理するネックレス型のデバイスだ。

このデバイスはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の保健研究所によって開発された。内蔵する高感度の圧電センサーによって、鎖骨や食道ならびに皮膚や筋肉の動きをモニタリングする。そして食品あるいは飲料の情報を解析し、スマートフォンに送信する。そのデータを人が読むことのできるスペクトグラムに変換し、グラフィカルにアプリで表示してくれる。


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30人を対象にしたテストでは、90%の精度で飲料の温度を感知し、また80%の精度で食品の種類や素材を識別し、87%の精度で固体と液体を区別したという。

スマートフォンに貯められた情報によってアプリが分析し、ユーザーへ食習慣に対する助言なども行う。また、スマートフォンに出力されたデータをユーザー自身が校正していくことによって、『WearSens』は機械学習し、精度が高まるだろうと研究チームは語っている。

ウェアラブルデバイスの新たな形になるか

現在ウェアラブルデバイスといえば、静脈などを測定できる腕時計型の形状に注目が集まっている。

しかし、喉や口からもデータが収集できるとなれば、ネックレス型の形状も普及していくことと思われる。現在のプロトタイプのものはデザイン的な観点でいうと今一歩といったところであるが、たとえばファッション業界がこの技術を取り入れ、洗練されたデザインのアクセサリーに仕上げることができるならば、より多くのユーザーにリーチしていくことであろう。

この技術は現在ラインセンス供与のために、UCLAの知的財産産業委託研究所に申請中だ。技術が公開されることでより洗練されたデバイスも登場することであろう。この分野が発展することで介護などにも役立つと思われる、他の研究者がこの技術に注目することを期待したい。

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