【アニメキャラの魅力】才能溢れる神出鬼没のお笑いキャラ!?「森田忍」の魅力とは?『ハチミツとクローバー』

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2015年04月04日 10:00  キャラペディア

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(C)羽海野チカ/集英社
「人が恋におちる瞬間をはじめてみてしまった・・・」そんな印象的な言葉ではじまる物語が『ハチミツとクローバー』、通称『ハチクロ』です。限りある大学生活の中で、大切な「何か」を求めて悩みもがく登場人物たちと、もどかしいほども交差し迷走する恋愛模様に、たくさんの人が感動し、大人気の作品となりました。今回は、そんな『ハチクロ』の登場人物の中で、もっともクセ者である「森田さん」こと「森田忍」の魅力を紹介したいと思います。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■何を考えているかわからない!神出鬼没でどケチな「猛獣」

 浜田山美術大学彫刻科在籍の森田さんは、とにかく謎の多いキャラです。「忍の忍は忍者の忍☆」と本人も言う通り、サンタクロースの格好をしてクリスマスパーティーの招待券を配り歩いたり、お花見で氷○きよし風のリサイタルをおこなって近所のオバさまたちから大人気になったり、遊園地の着ぐるみバイトでコミックソングを熱唱したりと、もうやりたい放題です。

 そんな森田さんが大好きなものがお金。兄の馨が紹介してくる謎の高額バイトで働き、たびたび行方不明になっては、札束を持って帰宅します。肝心な時に大学を休んでしまうので、卒業できずズルズルと8年生になるのですが、本人は全く意に介しません。そして、そんなにまでして稼いでいるのに、1円でも得しようとする「どケチ」です。真山(真山巧)のシャツを無断借用し、はぐちゃん(花本はぐみ)や竹本くん(竹本祐太)のおやつを横取り。後輩にはスーパーの閉店セールのコロッケしかおごりません・・・。

 普段は全くおしゃれに気を配らないので、ジャージにビーチサンダルなどのラフな格好で大学内をうろついています。そばにいたら絶対に振り回される。しかし、やることが面白すぎて目が離せない。そんな傍迷惑な魅力こそが、森田さんの持ち味なのです。

■世界レベルの才能と、揺るぎない「個」からくる優しさ

 森田さんの魅力といえば、何といってもその才能と個性です。彫刻をすれば国宝級、醤油でサラッと描いた落書きは本格的な日本画の朦朧体。行方不明になったと思ったら、世界的な映画賞を受賞していた・・・なんてこともありました。彫刻科の丹下先生に「才能を積載オーバーした暴走列車」と言わしめるほどの実力を持っています。しかし、その才能を正当に活かそうとせず、完成させずに中途半端に放り出すこともしばしば・・・。

 恋愛も同様です。はぐちゃんと買い物デートをしたり、勢い余ってキスしてしまったり、はぐちゃんの気持ちをさんざん振り回したところで、何も説明せずにまたいなくなってしまいます。何もかも気まぐれで、まるで正面から向き合うことを拒んでいるかのよう・・・。

 しかし、森田さんもひどい面ばかりではありません。スランプに陥っているはぐちゃんをこっそりとはげましたり、真山への片想いに悩む山田さん(山田あゆみ)をなぐさめたりと、実は優しいところもたくさんあるのです。どこへ行っても何をしても「自分は自分だ!」という、揺るぎない自意識を持つ森田さん。状況に左右されることなく、意外と冷静に周りの人を観察し、気を配っているのですね。直接「がんばれ」なんて言わない、そのさりげない優しさにグッとくる人も多いはずです。

■優しさゆえに自分が壊れることも厭わない。隠された繊細さ

 アニメ2期第6話・第7話で、やっと森田さんの過去と謎のバイトの真実が明かされます。親友に裏切られ、自分の会社を乗っ取られてしまった父に代わり、復讐を遂げるために、森田さんは無茶なバイトでお金を稼ぎ、人脈を作っていたのです。それは、どうしても復讐心を消すことのできなかった兄「馨」への思いやりでもありました。

 しかし、根が優しい性格の森田さんは、復讐を遂げた後、ボロボロになってしまいます。そんな時、はぐちゃんが倒れてきたガラス板の下敷きになり、利き腕の神経を切る大怪我を負って入院したことを知ります。はぐちゃんの元へ駆けつけた森田さんは、「描かなくていい」「生きててくれればいい、一緒にいられればいい」と告げるのです。森田さんが初めてはぐちゃんにストレートに出した優しい言葉。しかしそれは、本当の優しさではなく、「何もかも投げ出してしまいたい」という、森田さんの弱さからくるものだと、はぐちゃんに見抜かれてしまいます・・・。

 はぐちゃんに突き放されて、森田さんはやっと世界的な映画会社のデザインスタッフとして再始動することを決めます。強烈な個性と凄まじい才能を持ちながら、大切な人のためならば、いとも簡単に全てを投げ捨ててしまう・・・、そこに理性的な判断はありません。本当は繊細な森田さん。ただただ純粋に目の前にいる人をいたわりたいだけなのです。しかし、うまくいかなくて自分の方が壊れてしまうのですね。普段の彼の傍若無人さは、実は道化・・・。それに気付いた時、皆が森田さんの持つ複雑な魅力にどっぷりとはまってしまうのです。

 可愛らしい外見の中に、骨太なテーマを内包している作品『ハチミツとクローバー』。恋愛や友情の甘酸っぱさと、自分と向き合うことの痛み、そして真摯に生きることの大切さを深く味わわせてくれます。既にアニメを観たという人も、まだ観ていないという人も、ぜひ何度も楽しんでみてください。きっと、観るたびにまた新たな発見があると思います。


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【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:水澤奈那子(キャラペディア公式ライター)

(C)羽海野チカ/集英社

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