日本郵便と楽天が始めた受取ロッカーサービス「はこぽす」で郵便局で24時間受取可能に

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2015年04月11日 14:50  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

自宅で原稿を書いていることが多い仕事柄、宅配便の受け取りで困ったことはないが、ひとり暮らしのサラリーマンなどで、ふだんの帰りが遅いひとは苦労しているのではないだろうか。しかし、東京の都心周辺にかぎってだが、そんな心配を払拭するサービスが始まった。

不在がちでもネット通販が使える

楽天市場で購入した商品を『ゆうパック』での配送にかぎり、日本郵便の受け取りロッカーサービス『はこぽす』で受け取れるというものだ。この『はこぽす』が設置されている郵便局は東京の25ヵ所。うち23区内の『はこぽす』なら24時間の受け取りが可能になる。多摩地区の『はこぽす』でも、24:00まで受け取りが可能なところが多いので、会社帰りにもピックアップしやすくなるだろう。

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サイズは指定されていて、あまり大型のものは『はこぽす』のロッカーに入らないので不可。そのほかにも冷凍や冷蔵モノはダメだし、代金引換えや着払いも利用できないという制約はあるものの、この『はこぽす』のおかげで、ネット通販がぐっと使いやすくなるというひとも多いのではないだろうか。

東京25ヵ所で、どれほどの利用者が出るのかは予想できないが、好評であれば設置される郵便局が増えることも予想できる。そうすれば、いま以上にネット通販が利用しやすくなることは間違いない。

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いっぽう、これまでもAmazonなどコンビニエンスストアで受け取れるネット通販のサービスは存在したので、この『はこぽす』のインパクトはあまり大きくないかもしれない。とはいえ、ネット通販がより使いやすくなっていく方向性であることはまちがいないだろう。

小売店の未来は?

ネット通販の利用者が増えると、とうぜん実店舗の利用客が減ることになる。じゃあ商店経営者はきびしくなるかというと、そう単純なものではないかもしれない。実店舗を持っている商店主も楽天に出店することはできるわけだし、そこで人気が出れば全国から注文が来ることになる。業種によっては、ある意味チャンスでもあるのだ。

ただ、もう決まっているものをネット通販で買おうと思った場合には、価格と送料くらいしか比較要素がない。そうすると安売り競争になり販売業者は疲弊する。いずれにしろ、小売りの形態は大きく変わりつつあり、そこに対応できない商店には厳しい時代になるだろう。

いっぽう、これまで平日はネット通販が利用できなかったために、週末はしかたがなく必要なものの買い物に出かけていたひとたちが、今後ネット通販で買い物を済ませることができれば、週末の時間をより自分のために使うことができるようになる。そういったひとたちを取り込むことができれば、またビジネスチャンスにつながるかもしれない。

いずれにしろ、ショッピングや流通のジャンルは今後まだまだ大きな変革がありそうだ。

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