オリジナルアニメ『結城友奈は勇者である』は、5人の少女が「勇者」に変身して敵と戦います。しかし、プリキュアシリーズや一般的な魔法少女アニメとは違い、その活躍とはまったく割に合わない悲惨な仕打ちを受ける彼女たちの姿は、視聴者の涙を誘いました。今回ご紹介する「犬吠埼樹」は、姉の「犬吠埼風」とともに「勇者」となって戦う女の子。風が部長をつとめる「勇者部」の部員で、5人の勇者たちの中では一番年下です。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■お姉ちゃん大好き
両親がおらず、二人で暮らす犬吠埼姉妹。樹にとって風は姉であるとともにお母さんでもあります。樹は、学校に、家事に、部活にがんばる風のことを尊敬し、とても信頼しています。「勇者部」が、実はバーテックスと戦うための勇者の素質を持った少女を集めるためのものだと風に明かされたときも、とまどう部員たちを見た風がたった一人で戦おうとした時も、迷うことなく風についていくと断言し、勇者に変身しました。
一方で、風の陰に隠れ、風がいないと何もできない・・・という姉依存の部分もあります。本人もそれを自覚しており、後ろからついていくのではなく、並んで歩けるようになりたいとも思っています。
■占い好き
樹は、勇者部の部室でいつもタロットカード占いをしています。占い結果については都合のいいことだけを信じるのではなく、悪い結果も受け止めるタイプ。他の仲間達を占った時に悪い結果が出ても、包み隠さず率直に言ってしまうところもあります。
■将来の夢は歌手!
樹の将来の夢は歌手になること。しかし、引っ込み思案の性格のために音楽の時間にクラスメイトの前どころか、仲がいい勇者部の仲間たちの前だとしても、人前ではあがってしまい音痴になります・・・。そんな樹が、実はとっても歌が上手なことを風だけは知っています。なぜなら樹は、自宅のお風呂で一人の時にはのびのびと上手に歌うことができていたから。
その後、樹は仲間たちの励ましのおかげで人前でも歌えるようになりました。それをきっかけに歌手を目指し、オーディションに応募しようと決意するのでした。
■声を失い・・・
歌手になる決意をした直後、樹は勇者システムの強化変身「満開」をおこないます。満開は強力な攻撃力を得られる代償として身体の機能を奪われる「散華」を強いられます。そして樹は、「散華」により声を失ってしまいます・・・。スケッチブックを持ち歩いて筆談をするという不便の生活でも樹は明るく振る舞い、そして陰ではなんとか声を取り戻そうという健気な努力を続けました。
■姉に並び立てるほどに成長
“散華により失ったものは治らない”と知った風が、樹を思うあまり、大赦への反逆を試みた時、樹は友奈とともに風を止め、「自分が夢を持てたのは勇者部の仲間に出会えたからで、勇者部に入った良かった」というメッセージを贈ります。それは、樹が姉の陰から出て、自らの意思により風と並び立った瞬間だったのかもしれません。樹は、作中最強メンタルとも言える「結城友奈」と並ぶほどに、心の強い子へと成長していました。
勇者部の子たちが、身体の機能を失っていくのを見るのはとてもつらいことでした。なかでも樹が声を出せずに筆談しか出来ない姿を見るのは、特にきつかったです。しかし、戦いの中で彼女の成長していく姿は本当にかっこ良く魅力的でした。芯の強い樹なら、きっといつか自分の夢を叶えられるでしょう。『結城友奈は勇者である』、まだ観ていないという方は是非、「犬吠埼樹」の魅力をご自身の目でご堪能下さい。
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★記者:玄Kuro(キャラペディア公式ライター)
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