![](https://news-image.mixi.net/article/218/218_20150507_104067_003.jpg)
Apple Watchに代表される、基板と液晶で構成された腕時計が注目を集める中、これぞ機械式時計の粋ともいえる高級腕時計が発表された。基本的に時計は時刻を知る道具であるが、腕時計は多機能性ではなく、芸術性と技術だ、といわんばかりの斬新なデザインの腕時計『HYT H3』だ。
『HYT H3』はチタンとプラチナが使われており、時計の針がない。その代わり、文字盤があるべき所には緻密に組み込まれた歯車と液体の入ったガラス管がみえる。この液体の動きで、時刻を知らせようというのだ。
針ではなく液体で時刻を知らせる機械式時計
『HYT H3』を発表したHYTは、“Hydro Mechanical Horologist”の頭文字から名付けられたメーカーだ。HYTは機械式時計で液体によって時刻を表示するタイプの時計を作り続けてきた。その奇抜な発想と高い技術力によって、メカ自体が芸術性を帯びた腕時計を作成している。
シリーズ最新モデルの『HYT H3』も、やはり液体で時刻を表示し、内部の機械部分を露出することで、芸術性を高めている。それらの部品が動いている様は、それこそ“時”を忘れてみていられそうだ。
『HYT H3』の液体が移動する管の下に、数字が刻まれたブロックがある。これらと液体の位置の組み合わせによって“時”が表示される。
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![HYT H3斜め左から](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/495737013a8b626ee63e1ac4b75a6225-690x388.jpg)
その下の右寄りに位置する透明な文字盤に刻まれた数字とそれを示すバーが“分”を示している。通常の時計でいえば、こちらが長針に当たる。
![分を示す](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/f7ec8e31acf5c14b64949c50ccaf12cc-690x388.jpg)
本体の裏側、つまり肌に面する側も透明になっていて、そこにはパワーリザーブの残量が表示されている。
![パワーリザーブインジケーター](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/64ff4b4553035a57c9306c71b77b284e-690x388.jpg)
『HYT H3』は手巻き式で、170時間(約1週間)稼働できるので、毎日ネジを巻く必要はない。
『HYT H3』の盤面には反射防止コーティングされたサファイアクリスタルを使用。防水は30M防水(3気圧防水)だ。
![HYT H3正面](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/8186bb2e8181c14cf7fa96e54fcbd853-690x394.jpg)
いったい誰が腕にはめるのか想像できない
公式サイトでは、『HYT H3』は2015年9月から利用できるとかかれているが、価格は明記されていない。
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同シリーズのこれまでの価格が数百万円からだったことを考えれば、限定25台の『HYT H3』が、一般庶民の手が届くような価格ではないことが容易に想像できる。
しかも、秒単位で仕事に追われているような人にも相応しくないかもしれない。技術、デザイン、価格、いずれもため息がでるような時計であることには違いない。