![](https://news-image.mixi.net/article/218/218_20150509_104138_003.jpg)
10数年前のセグウェイの登場は衝撃的だったが、最近はもっと進んだパーソナルモビリティが続々と登場している。それも最近のトレンドは2輪ではなく1輪だといってもいいかもしれない。
そしてまたひとつユニークな電動1輪車が登場した。開発したのは日本の企業だ。
1輪車だがバイクの操作性
このスマート電動1輪バイク、名称は『ONEWHEEL i-1(ワンホイール アイ-ワン)』という。“バイク”というのは2輪車という意味なので、1輪バイクという名称は完全に間違っているのだが、これは意図的にそう呼んでいるのだろう。この1輪車の特徴は“バイクっぽい”ところなのだ。
![ONEWHEEL03](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/ONEWHEEL03-690x388.jpg)
開発したエンジニアは無類のバイク好きで“いつかこの電動1輪バイクで国際レースを開催してみたい”と願って作ったのだという。
基本的な仕組みはセグウェイに代表されるオートバランス式重心移動型のジャイロ搭載車と同じだという。ただ、ユニークなところは“バイク”というスタイルにこだわったため、ハンドル、アクセル、ブレーキが装備されていることだ。
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![ONEWHEEL02](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/ONEWHEEL02-690x388.jpg)
これによって、重心移動をせずに、スロットルやブレーキ操作のみでも前進・後退ができる。また、ハンドルを切ると、フレームとシートが傾斜しながらオートスイングをして旋回できるという。
200台を先行モニター販売
ちなみに従来のジャイロ系の乗り物は、上り坂では後重心傾向によって後方転倒のおそれがあり、下り坂は重心移動が難しいので前傾重心傾向からさらに加速させてしまうという危険があったそうだが、アクセルやブレーキを装備したこの『ONEWHEEL i-1』では、そういったデメリットも解消できる。
この『ONEWHEEl i-1』、重量は約25kg。航続距離は1充電で約15-30kmだが、予備のバッテリーパックによって、45-60kmの連続走行も可能だという。最高速度は約20km/hだ。この夏から個人テストモニターに100台、企業テストモニターに100台、先行予約販売するという。予定価格は24万8,000〜29万8,000円だ。
![ONEWHEEL01](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/ONEWHEEL01-690x388.jpg)
じっさいのところ、このモビリティのニーズはどうなのだろう? “エコ”を重視するなら自転車に乗ればいいし、楽をしたいなら原付バイクでいい。お年寄りならもっと安定した3輪以上の乗り物のほうがいいだろう。
そうなると趣味的要素が訴求ポイントになるだろうが、簡単に乗れて、舗装路をこのていどのスピードで走るだけなら、エクストリーム性は乏しいので、特に面白味はない。けっきょくセグウェイもそうだが、現時点では“珍しいもの”というくらいの魅力しかないだろう。
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とはいえ、ジャイロ系モビリティの操作性、アクセル、ハンドル、ブレーキを融合させたアイディアはユニークだ。“一度乗ってみたい”とは思わせる。あとは、セグウェイもだが、なにかこの乗り物ならではの楽しみかたを提案してほしい。そこがヒットのカギだろう。