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“極限のリアル”を突きつけられると、そのすごさをあらためて思い知る。この電子デバイス、ガジェット、バーチャル全盛時代において、“自由に空を飛ぶ”という、根源的でシンプルで、それでいて容易には手が届かない行為がどれほど魅力的にみえることか。
『RedBull AIR RACE』のことである。空を飛ぶということは、漠然と心惹かれるものだが、その魅力を極限まで高めたもののひとつのカタチがこれだろう。まったくレッドブルというのは、こういう演出がうまい。
室屋選手がアジア人でただひとり参戦
そして競技として楽しむなら、応援する選手がいたほうがいい。それならば何倍も楽しめる。さいわい『RedBull AIR RACE』には日本人パイロットが参戦している。アジア人初のエアレースパイロット室屋義秀選手だ。
エアレースが、人間と機械ができることの可能性を示してくれているとすれば、この室屋選手もまた、“普通のひと”が夢を実現できる可能性を示してくれているといえるかもしれない。
飛行機の操縦に関して、けっして恵まれた環境にいたわけではない少年時代の室屋選手は『機動戦士ガンダム』へのあこがれからパイロットを目指し、曲技飛行のパイロットとなり、そして世界にも10数人しかいないレッドブル・エアレースのマスタークラス・パイロットにまで登りつめた。
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日本で初開催
そのエアレースが、5月16、17日に千葉市で開催される。日本では初めての開催だ。選手はエアパイロンを使って設定された、全長約5kmのコースでタイムを競う。
![MUROYA01](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/MUROYA01-690x388.jpg)
また、指定のG以下で旋回しなければいけなかったり、ゲートによって指定の速度以下で通過しなければいけなかったり、さらには機体を水平にして通過しなければいけないという細かいルールが決められていて、違反すると失格や、タイム加算となる。
![そういった細かい条件が、レースをよりテクニカルな、繊細なものにしている。室屋選手は、ストレートスピードが速い新しい機体を投入してこのラウンドに臨むようだ。](http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/05/MUROYA02-690x388.jpg)
そういった細かい条件が、レースをよりテクニカルな、繊細なものにしている。室屋選手は、ストレートスピードが速い新しい機体を投入してこのラウンドに臨むようだ。
『RedBull AIR RACE』のサイトからライブ中継が見られるみたいだが、たまには、PCの前を離れて、電子デバイスはポケットにしまって、青空の下で、“リアル”がもたらしてくれる緊張や興奮を楽しんでもいいのではないだろうか。