実際に乗ってみてわかった!ヤマハ「TRICITY」に見るシティコミューターのカタチ

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2015年07月08日 20:00  FUTURUS

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FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

Googleは今年の夏、カリフォルニアで自動運転車両の公道走行実験を開始する。アップルも自動運転車両の開発に着手したとの話があるし、メルセデスやボルボなど従来の車メーカーもこの分野にチカラを注いでいる。

目的地を伝えるだけであとは車まかせ。様々なSF作品で描かれた未来が、いま訪れようとしている。

しかしだ。本当にそんな未来だけになっていいのだろうか。

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ヤマハの『TRICITY』は125ccの三輪スクーター。トライクと呼ばれるパーソナルモビリティだ。大径ホイールな二輪のフロントと、スクーター然としたリアを組み合わせたスタイルで、車両をリーンしながら運転する。三輪といっても、乗車感覚はモーターサイクルのものとまったく同じだ。一度でもバイクに乗ったことがある人ならば、すぐに乗りこなすことができる。

tricity

1995年から2007年まで続いたビッグスクーターブーム時、スクーターはまさにシティコミューターとして多くのユーザーに受け入れられた。二輪車の駐車禁止取り締まりが活性化したことによりブームは終焉を迎えたが、現在は高速道路には上がれないものの、低コストで維持できる125ccクラスの人気が高まっている。そして『TRICITY』は125ccクラスのなかでもアッパークラスなコンフォートモデルとして注目を集めている。

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凸凹の多い道であっても直進安定性を失わずスムースに走れる走破性能。一人で乗車しているときも、タンデムライディングしているときも安定感は非常に高い。モーターサイクルは総じて低速域になると不安的気味になる(バイクの免許を持っている人は一本橋のトレーニングを思い出してほしい)が、フロントが二輪の『TRICITY』は極低速域でもイージー。Go&Stopが多い街中でも、タンデムライダーにすら不安感を与えずにすむ。

この運転していて疲れにくいという個性は、シティコミューターとして重要な要素だ。

そして『TRICITY』はモーターサイクルと同様に、圧倒的な開放感を持つ。プリミティブな乗車感覚は五感を刺激するもので、法定速度を守りながら街中を流しているだけでもFUNな気分になれる。

tricity

10年も経てば自動運転車両がシティコミューターのトレンドとなるのだろう。しかし、かのモビリティに運転の楽しさはないかもしれない。

コンパクトで燃費もよく維持コストも低い。そして二人乗車もラクな『TRICITY』が示すシティコミューターのほうが魅力的に感じるのは筆者だけだろうか。

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