腕時計がどのくらい多機能であるかということで競い合っている最中に、時刻すらはっきり読み取れない腕時計が登場した。
なぜ、時刻すらはっきりしないかというと、時計の尖った針である部分が、丸い“液体金属”だからだ。文字盤の上を、固体の針ではなく、表面張力で丸みを帯びた液体金属が移動しながら時と分を示すというのだ。
そんな奇妙な時計『LMD watch』をクラウドファンディングの『Indiegogo』に登場させたのは、ユニークなデザインの腕時計を輸入・開発・販売していることで有名なシーホープ社。
巷では既にターミネーターに登場した液体金属型の『T-1000』を彷彿とさせる腕時計であるとして話題になっている。
謎の液体金属「Metallium」が時刻を示す
『LMD watch』はLIQUID METAL DISPLAY Watchの頭文字を示す名称だ。つまり“液体金属表示腕時計”といったところだろうか。
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文字盤で長針と短針があるべきところと中央部に、液体金属が水滴のように丸まって留まっている。
つまり、常温でも固体にならない金属が文字盤上に存在するわけだが、これは水銀ではないのだという。
シーホープ社によれば、『Metallium』という液体金属が使われており、とある化学メーカーとの協力で開発されたということ以外は説明されていない謎の物質だ。
どうやら文字盤の裏側では磁石が動いており、その磁石によって、液体金属が時刻を示す位置に移動するようだ。
しかし、動画ではCGが使われているため、実物でもCGの様に液体金属がちゃんと時刻を示すのかどうか分からない。
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例えば正午など、長針と短針が重なる瞬間に、液体金属が合体してしまわないのかとか、腕時計に振動を与えると液体金属が流れてしまわないのかなど、試してみたい衝動に駆られる。
なお、『LMD watch』にはバックライトが付いているので暗いところでも確認でき、また、防水仕様でもあるとしている。
本体は3色で、液体金属も3色?
想像するほど怪しげな腕時計だが、既にラインナップも明記されている。
本体のカラーバリエーションはSilver、Gun Metal Black、Goldの3種類で、組み合わせることができるベルトには、メタルベルトとレザーベルトが用意されている。
サイト上に掲載されているCGを見る限りでは、本体のSilver、Gun Metal Black、Goldに合わせて液体金属の色も揃えられているが、この『Metallium』なる液体金属は、簡単に着色できるのだろうか。それとも透明なため背景の色が透けているのか分からない。
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こうなると、実物を見てみるまでは何とも怪しい印象を受けるが、10月頃には発売を予定しているというから楽しみだ。