通信は新時代へ・・・キャリア通信ではなくWi-Fiを使った「近接通信」の可能性

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2015年07月22日 18:30  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

LTEの普及以来、キャリア通信の通信速度が上がり、Wi-Fiスポットのありがたみが薄れてきたように感じていたが、Wi-Fiはまだまだ活躍できるポテンシャルを秘めていたようだ。

Wi-Fiのグローバル業界団体『Wi-Fi Allaiance』が新技術『Wi-Fi Aware™』を発表した。近い将来実現するというこの『Wi-Fi Aware』は、従来のWi-Fiの能力を大幅に拡張するものだ。

自動的にWi-Fiに接続

近接通信は、現代において大きな可能性を秘めているという。この『Wi-Fi Aware』は、その近接通信をWi-Fiによって可能にし、さまざまな用途に応用するものだ。

この『Wi-Fi Aware』を使えば、いちいちWi-Fiネットワークとの接続を確立しなくても、同じWi-Fiの圏内にいるほかの端末やWi-Fiサービスを自動的に探索し、接続も可能になる。

WiFiAware03

これによって近接通信によるサービスをWi-Fiデバイスが容易に受けることができるようになる。たとえば、あるエリアに入れば、その近辺で役立つ情報やサービスの通知を自動的に受けることができるようになる。混雑した場所でも大丈夫だ。

情報のシェアも可能

あるいは、GPSやキャリア通信の電波環境やホットスポットの接続がなくても、そのエリアにいるほかの端末の検索ができる。Wi-Fi通信なので、デバイスの機種によらずさまざまなWi-Fi機器で使える。

あまり大きくない情報であれば、双方向でのシェアが可能だ。たとえば位置データやセンサーの読み取り情報、近接通信によるサービスなどだ。もちろん、各種情報の受信やシェアはユーザーが設定できるので、プライバシーが意に反して公開されるようなことはないようになっている。

WiFiAware02

キャリア通信は、個々の端末がどこからでもインターネットに接続することを可能にしたが、この『Wi-Fi Aware』はある意味でそのエリアの限定性を活用した技術だといえるだろう。それによって、よりパーソナルで、よりローカルな、それだけにディープな情報の入手、やりとりが可能になるというものだ。


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こういったWi-Fi技術の進歩があれば、必ずしもキャリア通信の機能がなくても、外出先でさまざまなことにモバイルデバイスを活用できる。最近発表されたiPod Touchの評価が高いが、iPod Touchのようにキャリア通信機能を持たないWi-Fiデバイスがより活躍できるようになるのではないだろうか。

そして、モバイルデバイスを使った情報通信は、また新たな次元に突入することになるかもしれない。そして新たなソーシャルゲームが生まれるのも間違いないだろう。

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