人間性に悪影響はウソだった?多くの「メタル」好きは〇〇という研究結果

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2015年07月24日 20:10  FUTURUS

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マンガ、アニメ、ゲーム……。日本でも、親たちが自分たちの世代にあまり馴染みのない、子供が夢中になっている新たなジャンルについて必要以上に心配するといったことが広く見られてきた。海の向こうのアメリカでは、メタルミュージックが盛り上がりを見せた1980年代、“邪悪な音楽”が若い世代に与える影響を危惧する声が高まったという。メタルはサブリミナル・メッセージを通じ子供の自殺を加速させると非難され、87年には公衆衛生局長官がこの音楽ジャンルの持つ“破壊的な性質”を“ポルノグラフィ”に例えたことも。

しかし興味深いことに、最新の研究によると、当時メタルにのめり込んでいたティーンたちは、結局のところ社会にうまく適応した大人に成長していたという。詳しく見ていこう。

メタル好き、非メタル好き、現在の大学生にヒアリング

Self and Identity誌に掲載された研究では、Facebookを利用し、回答の後、次の回答者を指定してもらう「スノーボール・サンプリング法」で377人にヒアリング。10代の頃にこれらの音楽的嗜好を持っていた、グルーピー、ミュージシャン、一般のファンの3つのグループ、当時メタルを聞いていなかった大人、そして若いメタルファンの経験と対比するために最近の大学生を対象に聞き取りが行われた。

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当時のメタルのファンも極めて一般的な生活

レポートによると、メタル好きの3つのグループは10代の頃、ジャンルのファン以外の人や現在の大学生よりも幸せを感じていたという。当時メタルのグループは大量のアルコール摂取、危険で衝撃的なドラッグ、セックス、ライフスタイルといった経験を持っていた人が多い一方、彼ら彼女らのアイデンティティはマイナス効果に対し保護的なファクターとなっていた。現在は他のグループと精神的な機能や人生の経験に大きな差はなく、このことは“悪名高い”メタルのファンも極めて一般的な生活を送っていることを示している。

研究チームは、過激なスタイルの文化が当時の危うい若者を惹きつけたが、同時にアイデンティティを固めるため、密接な関係性やコネクションの源として保護的な機能も果たしていたのでは、と指摘している。

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今回の研究は自己申告制であり、調査対象者が幅広く分布していない、という限界もあるが、一般的に世の中に流通している見解とは異なる可能性を示唆している。世の中には多種多様な嗜好があるなかで、法に触れない範囲ではぜひとも偏見に負けずに楽しみたいところだ。

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