電動バイクというと、スクータースタイルなどを思い浮かべるが、アメリカのバイクブランド、ヴィクトリーモーターサイクルズ(Victory Motorcylces)が2016年モデルとして発表した『Impulse TT』は、速さとエコを両立したスポーツバイクだ。
戦闘的なミニカウルや無骨なアルミフレームなどを身に纏い、最近人気のストリートファイターと呼ばれるスタイルを持つ『Impulse TT』。ぱっと見は普通のスポーティなバイクと同じだ。
だが、動力はガソリンエンジンではなく電気モーター。しかもかなりパワフルで、最高出力54ps、最大トルクは8.43kgmを発揮。トルクフルなモーターは素早いスタートダッシュが可能で、しかも最高速度は161km/h!
電動バイクながら、6速トランスミッションも装備。が、油圧式のクラッチは、発進と停止時には操作不要。走行中のシフトチェンジでのみ使う。また、街乗りなどに最適な『ECO』モードと、走りを思う存分に楽しめる『SPORT』モードも設定。状況や好みに合わせて切り替えが可能だ。
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電源は10.4kWhのリチュウムイオンバッテリーを採用。1回のフル充電での航続距離は、約105〜161km。充電時間は120Vコンセント使用で8時間、別売りの急速充電器(240Vコンセント使用)なら3.9時間でOKだ。
サスペンションやブレーキも本格的
動力性能もさることながら、走りを支える足まわりも本格的だ。サスペンションは、フロントがフォーク径φ43mmの剛性が高い倒立タイプを採用。リヤのシングルショックはフレーム直付け式で、スプリングの硬さが調整できるアジャスタブルタイプを採用。ブレーキは、前後にレースで実績があるブレンボ製を装備。フロントがダブル、リヤがシングルのディスク式を採用し、ストッピングパワーも万全だ。
上の動画を見てもらえば分かる通り、ストリートを俊敏に走れて、しかも電動バイクだから排ガスはゼロ。優れた動力性能とエコを両立しているのだ。世界中で今、オートバイの排ガス規制は年々厳しくなっている。今後、こういった電動モーターで走るモデルが、スポーツバイクの主流になる日も近いかもしれない。
カラーはチタンシルバー×レッドの1色を設定。価格は、アメリカでの販売価格は19,999ドル(約2,480,000円)で、本年度中にデリバリーが開始される予定だ。
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