ロシアが戦闘機とミサイルで「北極軍」を増強

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2015年09月02日 17:41  ニューズウィーク日本版

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 ロシアが北極で軍拡を進めている。同国のセルゲイ・ショイグ国防相は8月31日、戦闘機と地対空ミサイルを2015年末までに北極圏の軍事施設に配備する計画だと、国営タス通信に語った。


 北極海に領海を持つのは、ロシアのほか、アメリカ、カナダ、ノルウェー、デンマーク。ロシアは繰り返し北極圏での領有権拡大を主張してきた。最近では8月にも、エネルギー開発をめぐり、海岸から約650キロメートル沖までの約120万平方キロメートルの大陸棚をロシアの領海とする提案書を、国連に提出していたことが明らかとなった。


 ロシア国防省は海軍戦略の中で北極圏を最重要地域としており、昨年も同国最北部の再軍備を進めていた。今年1月には、フィンランドとの国境からわずか50キロしか離れていない最北のムルマンスク地域(不凍港がある)での基地拡張を発表している。


 そして今、ショイグ国防相によれば、同国最北の海軍施設に防空能力を加えようとしているのだ。「空軍力強化のため(戦闘機と地対空ミサイルの)配備作業に着手している」と、ショイグはタス通信に語っている。「年末に向けて、海軍と空軍、地対空ミサイル、そして防空司令部の編成を完成させる計画だ」


 その意図についてショイグは、ロシア北方のカラ海から太平洋に至るシーレーン防衛のためだと説明する。今回の動きは、北極での戦闘訓練を受けた自立可能な部隊、いわば「北極軍」を2018年までに設立する、より大きな戦略の一部でもある。




ダミアン・シャルコフ


このニュースに関するつぶやき

  • 中国は異常な軍拡を続けている。ロシアも軍拡を進めている。日本では集団的自衛権の行使に反対する国民が多くを占めているそうだ。これは何を意味することになるのだろうか。
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